NFTを利用するサービスにおいて障壁となるのが、ユーザーにウォレットを用意してもらわないといけない点です。
ブロックチェーンの知識を持っていないユーザーにサービスを提供するには、自身でウォレットを手に入れるように誘導しなければなりません。
しかし、SUSHI TOPで提供されているサービス「NFT Shot」を利用すれば、ウォレットを所持していないユーザーにNFTを渡すことが可能となります。
この記事では、NFT Shotの概要やサービス内容、NFTの受け取り方などを解説します。
この記事のザックリ要約!
✅NFT Shotは、AstarやShidenのブロックチェーンを利用したNFT配布サービス
✅NFT Shotで配布されるNFTは、一時的に作成されるブラウザウォレットで受け取れる
✅音によるNFT配布や、限定コンテンツの作成などのオプションも用意されている
✅受け取ったNFTを自分のウォレットに移行することも可能
NFTの現金取引などもサポートしているので、NFTを用いたビジネスを展開したいと考えている方は本記事をぜひ読んでみてください。
NFT Shotとは
NFT Shotは、SUSHI TOP MARKETING社が提供しているNFT配布サービスです。
SUSHI TOP MARKETING社は、過去に「SUSHI TOP SHOT」というNFTプロジェクトを開発したメンバーを中心に構成されています。
SUSHI TOP SHOTでは、寿司屋の支払いを仮想通貨SUSHIで決済できるようにしたり、寿司職人が調理している様子を動画NFTにしたりと、画期的な企画を実施しています。
こうした企画のなかで培われてきたノウハウやアイデアを活かし、NFTマーケティングを世界に広めるために、NFT Shotが開発されました。
(参考)SUSHI TOP|SUSHI TOP MARKETING創業前の軌跡
ウォレットがなくてもNFTを受け取れる
NFT Shotの大きな特徴として、ウォレットを持っていなくてもNFTを受け取れる点が挙げられます。
通常、受け取る側にウォレットを用意してもらわないとNFTを渡せません。
しかしNFT Shotを用いれば、ウォレットを持っていない人にもNFTを渡せるようになります。
保有しているNFTは、専用ページにアクセスすることで確認およびウォレットへの転送が可能です。
渡したNFTからビジネス展開が可能
NFT Shotで実施できるのは、NFTの配布だけではありません。
配布したNFTをきっかけとした、さらなるビジネスの展開もサポートしています。
たとえば、NFT保有者だけが見られる動画コンテンツを提供したり、追加でNFTを受け取れる権利を与えたりするといった施策がとれます。
AstarとShidenを利用
NFT Shotの機能には、Astar NetworkとShiden Networkが利用されています。
どちらも日本発のブロックチェーンで、Microsoft社などの大手企業が提携しています。
日本向けのサービスが展開しやすいブロックチェーンなので、将来的に多くの日本企業が利用することが期待できます。
SUSHI TOPで利用できるサービス
NFT Shotは、SUSHI TOP MARKETINGが運営しているSUSHI TOPで提供されています。
ここでは、SUSHI TOPで提供されているサービスを、オプションを含めて紹介します。
複数のサービスを組み合わせて利用することも可能です。
なお、「LINE NFT 販売」などの新サービスも開発中のため、利用できるサービスは今後も拡大していくでしょう。
多彩な配布方法
NFT Shotで実施できる配布方法は多彩で、さまざまな媒体をとおしてNFTを配布できます。
サービス名 | 内容 |
---|---|
NFT Shot | 特定のページにアクセスしたユーザーにNFTを配布する |
NFT Audio Shot | 音響透かし技術によって、音でNFTを配布する |
NFT Touch Shot | NFCカードのタッチによってNFTを配布する |
NFT QR Shot | 二次元コードを読み取らせることでNFTを配布する |
NFT Quiz Shot | クイズやアンケートの回答者にNFTを配布する |
NFT Card Shot | 物理的なカードを利用してNFTを配布する |
いずれの方法も、スマートフォンさえあれば簡単にNFTを受け取れます。
のちほど具体例を紹介するので、そちらも併せて配布方法の参考にしてください。
なお、公式ページのSUSHI LABにアクセスすれば、NFT Shotでの受け取りやNFT Audio Shotでの受け取りを体験できます。
NFT保有者向けコンテンツの販売
NFTを保有しているユーザーに向けたコンテンツ販売のサポートは「Web3 Layer」というサービス名で提供されています。
SUSHI LABのWeb3 Layer体験ページでは、NFT保有者だけがアクセスできるコンテンツを体験できます。
NFT ShotとNFT Audio Shotの体験で手に入るNFTを獲得し、限定NFTや3Dカードの受け取りを実際に試してみましょう。
日本円でのNFT販売
「NFTコンビニ」サービスを利用すれば、NFTを現金で販売するページを作成することもできます。
画像などの素材を用意するだけで専用の販売ページを作成でき、購入者にはNFT発行用ページのURLをメールで送信します。
ウォレットや仮想通貨がなくても購入できるうえにガス代も不要なので、慣れていないユーザーにも安心して利用してもらえるでしょう。
また、電子書籍や動画コンテンツのような、NFT以外の商品を販売することも可能です。
売上をJPYCに変換
仮想通貨で受け取った収益を自動的にJPYCに変換するサービス「JPYC Auto Conbertor」も提供されています。
JPYCは、日本円と同じ価値を持つ仮想通貨(=ステーブルコイン)です。
価格変動の激しい仮想通貨をJPYCにしておくことで、下落による損失を抑えられます。
NFT Shotの使用事例
SUSHI TOPのサービスが実際に利用された例は、SUSHI TOP社の公式ページで公開されています。
WORKページやNEWSページを見れば、いくつもの事例を見つけられるでしょう。
公開されている事例のうち、4つの使用例をここで紹介します。
KEYTALKライブツアーでの配布
サミー社がコラボした「KEYTALK 15th Anniversaryライブ」で、NFT Shotを用いた無料NFTの配布が実施されました。
2022年6月2日~9月29日の期間に50本のライブが開催され、すべての会場でNFTが配布されています。
ライブ会場で配られたフライヤーに二次元コードが印刷されており、スマートフォンで読み取ることでNFTを受け取れる仕組みです。
また、ウォレットでNFTを受け取った場合、会場ごとにデザインが異なるオリジナルNFTも用意されていました。
(参考)SUSHI TOP|サミー株式会社がコラボするKEYTALK 15th Anniversaryライブツアー全国50本にてすべての会場でNFT無料配布を実施
Twitterを利用した記念NFT配布
(FUN'S PROJECT|#013 藤ちょこ×久賀フーナ 絵チャット対談)
大日本印刷社が運営しているプロジェクト「FUN'S PROJECT」のNFTが、Twitter上で配布されました。
配布されたNFTは、FUN'S PROJECTでクリエイターとして活動している、藤ちょこ氏と久賀フーナ氏の絵チャット対談コラボを記念したものです。
2022年9月4日までの期間限定で、Twitterで公開されているURLをクリックした人は誰でもNFTを受け取ることができました。
ちなみに、配布されたNFTは他の人に譲渡や転売ができない仕様になっています。
(参考)SUSHI TOP|大日本印刷が運営するFUN'S PROJECTと協業しTwitter上でNFT配布を行いました
展示会でのNFCカードを使った配布
東急プラザ渋谷の111(ICHIICHIICHI)で開催された展示会において、NFCカードによるNFT配布が実施されました。
展示会場内にある配布スペースにNFCカードが設置され、おサイフケータイに対応したスマートフォンでタッチすることでNFTを受け取れる形式になっていました。
展示会は2022年3月12日~4月27日に開催されており、期間中は1人1点までの制限を付けて配布されています。
(参考)SUSHI TOP|2022/04/05 東急プラザ渋谷の展示会にNFT Card Shotが採用されました
バーチャルライブで音によるNFT配布
SUSHI TOP MARKETING社とBrave group社が主催したバーチャルアーティストの音楽ライブイベント「Re:Volt 2022」で、NFT Audio Shotを使ったNFT配布がおこなわれました。
2022年3月25日に、リアルの会場とオンラインの2か所でライブが開催されました。
どちらの参加方法でもライブ中の音を使ってNFTを取得でき、参加方法によって異なるデザインのNFTが配布されています。
(参考)SUSHI TOP|2022/03/25 音楽ライブイベントにて「音」でのNFT配信を行いました
また、後日にNFT保有者向けのサプライズNFTが配布されました。
(参考)SUSHI TOP|「Re:Volt 2022」にてNFTを受け取ったファンに対してサプライズNFTを配布
NFT ShotでのNFTの受け取り方
NFT Shotを使ってNFTを受け取る流れを解説します。
SUSHI LABページの「NFT SHOT」から、実際にNFTを受け取ってみましょう。
NFT Audio Shotを試したい場合は、その下にある「AUDIO SHOT」にアクセスしてみてください。
ウォレットを持っている場合
ウォレットを持っている場合は、「ウォレットをお持ちの方」を選択することで自分のウォレットに直接NFTを入れられます。
利用するウォレットがMetaMaskであれば、「MetaMask」ボタンを押して接続しましょう。
それ以外のウォレットを利用している、または接続がうまくいかない場合は、上部にあるタブを「Address」に切り替えてウォレットアドレスを入力してください。
ウォレットを決定するとNFTの受け取りが始まります。
NFT Audio Shotの場合、受け取りの前に音を認証させる画面が表示されるので、認証機能が有効になっているのを確認して音を鳴らしましょう。
その後しばらく待つと、ウォレットにNFTが届けられます。
ウォレットを持っていない場合
自分のウォレットを持っていない場合は、SUSHI TOPが用意したブラウザウォレットにNFTが送られます。
「ウォレットをお持ちでない方」ボタンを押して先に進みましょう。
NFTバックアップカードが表示されるので「バックアップカードを保存」ボタンを押して画像を保存します。
保存できたらNFTの受け取り画面に進むので、NFTの受け取りが完了するまで待ちましょう。
NFTの確認方法
自分のウォレットに入っているNFTは、tofuNFTというNFTマーケットプレイスで確認できます。
ウォレットの内容を確認するには、tofuNFTでウォレットを接続し、「右上の画像アイコン > マイNFT(アイテム)」の順に選択してください。
(tofuNFT)
ブラウザウォレットで受け取ったNFTを確認するときは、受け取り時に保存したバックアップカードの二次元コードを読み取りましょう。
うまく表示されない場合があるので、何も表示されないときはページを読み込み直してみてください。
NFTをウォレットに移すには
ブラウザウォレットはSUSHI TOPが管理しているウォレットなので、NFTを自由に移動させることはできません。
NFTを移動させるには、移行するための専用ページを利用する必要があります。
(SUSHI TOP|Shiden NFT movemanager)
ウォレットアドレスを入力してNFT画像をクリックすることで、NFTが移行できます。
キャンペーンごとに移行ページが用意されている場合もあるので、移行したいNFTの詳細を確認してから移行を実施するようにしましょう。
まとめ:問い合わせて相談してみよう
NFT Shotを利用することで、ウォレットを持たないユーザーにもNFTを届けられる可能性が高まります。
また、一風変わったNFTの配布方法を実践することも可能です。
SUSHI LABの体験ページでNFT Shotに触れたうえで、利用を検討してみるとよいでしょう。
サービスにかかる費用などの詳細については、SUSHI TOPの問い合わせページから問い合わせてみてください。