世界中の人々が注目しているChatGPT。
Twitterでは、毎日ChatGPTやAIに関するニュースがたくさん流れています。
しかし、ChatGPTに関する用語の意味がわからないと、理解できない部分があって戸惑ってしまう人も多いでしょう。
本記事では、ChatGPTを理解するために必要な6つの用語に焦点を当てて説明します。
わかりやすく説明するために、専門的な言葉をできるだけ使わずに解説しました。
初めての方も最後まで読んでみてください。
ChatGPTとは?|誰でも使える対話型チャットボット
ChatGPTは、OpenAIが開発した対話型のAIチャットボットです。
2022年11月に公開されて以来、世界中で大きな注目を浴びました。
チャットボットは、コンピュータープログラムの一種。特徴は人間との対話ができることです。
例えば、質問やメッセージを送ると、チャットボットは人間のように返答してくれます。
ChatGPTはチャットボットの一つです。
大量の文章データを学習することで、人間の質問に答えたり会話をしたりできます。
ChatGPTでは、「言語処理」という技術が利用されています。
言語処理とは、人間の言葉を理解し、文章を作成したりコミュニケーションを取ったりするための能力です。
ChatGPTは、自然言語処理と呼ばれるアルゴリズムと大規模なデータセットを利用し、人間のような会話ができるように設計されています。
自然言語処理(NLP)|人間が何を言っているかを機械にわからせる技術
ChatGPTは、自然言語処理技術を使ったAIの一つ。
コンピューターやプログラムが人間の言葉を理解したり作ったりする技術です。
例えば、私たちがスマートフォンで話しかけたり文章を書いたりするとき、コンピューターが理解して返事をしたり、適切な情報を探してきたりするのに使われています。
具体的な例としては、機械翻訳(例:Google翻訳)や検索エンジン、スマートスピーカーなどです。
自然言語処理は生活の中でよく使われていて、私たちが話す言葉や書く言葉をコンピューターが理解するために役立っています。
例えば、スマートスピーカーに「明日の天気を教えて」と声をかけます。
するとスマートスピーカーは、自然言語処理を使って指示を理解し、天気予報を教えてくれるのです。
つまり、自然言語処理は私たちが話したり書いたりする言葉をコンピューターが処理するための技術のことです。
私たちとコンピューターのコミュニケーションを支援しています。
Transformer(トランスフォーマー)|長く複雑な文章でも理解できる
Transformerは、ChatGPTの中核をなす技術です。
重要なポイントは次のとおりです。
- 長さに関係なく文章を処理できる。
- 文脈を考慮して文章を処理できる。
- 複数の単語や文を同時に処理できる(並列処理が可能)。
- 長くて複雑な文章を処理できる(Attention機能を使用)。
Transformerは、文章中の単語や文の関係性を理解できます。
例えば、ChatGPTに「明日は雨ですか?」と質問をする。
Transformerは「明日」と「雨ですか」という関連性を理解し、適切な回答をします。
従来のモデルでは、長い文章での単語や文の関係性を正確に捉えることが困難でした。
しかし、Transformerでは、Attention(注意)機能によって可能に。
ウェブで記事を読むと、重要な部分が太字や下線で強調されている場合があります。
Attention機能により、重要な単語や部分に注目できます。文章中の関連性や重要性を理解できるのです。
結果として、Transformerによって、ChatGPTは私たちが入力する長くて複雑な文章でも理解できるようになりました。
大規模言語モデル(LLM)| ChatGPTは応用例のひとつ
大規模言語モデル(Large Language Models: LLM)は、ChatGPTを支える技術の一つ。
膨大なデータを利用して学習された特別なAIです。
ウェブの文章、書籍、ニュース記事など、大量のテキストデータを使用して、自然言語処理の技術の一環として学習されます。
ChatGPTは、大規模言語モデルの中でも特に会話に特化したモデルです。
私たちとAIが対話を行えるように設計されています。
代表的な大規模言語モデルとしては、OpenAIが開発した「GPT-3」とGoogleが開発した「BERT」が挙げられるでしょう。
これらのモデルは、私たちがインターネットで情報を検索したり、自然な対話を行ったりする際に使用されています。
大規模言語モデルの進化によって、私たちの日常生活におけるコンピューターとのコミュニケーションがますます豊かになっていくでしょう。
パラメーター|性能を調整する変数の総称
パラメーターとは、機械学習モデルの性能を調整するための変数。
簡単に言えば、モデルの設定や特徴を調整するための数値です。
パラメーター数が多いと、より複雑な関係やパターンを学習できるため、高度な文章生成や質疑応答が可能になります。
つまり、より正確で自然な対話ができるようになるのです。
ちなみに、GPT-3は約1.75兆個のパラメーターを持っており、GPT-4は約6兆個のパラメーターを持つと言われています。
強化学習|報酬を元に学習する方法
強化学習はAIの学習モデルの一つ。
学習モデルは、強化学習を含め、大きく3つあります。
- 教師あり学習
- 教師なし学習
- 強化学習
教師あり学習は、先生のような役割であるのが特徴。コンピューターに正しい答えを教えながら学習させる方法です。
たとえば、マニュアルを使ってAIに学習させると考えると良いでしょう。
教師なし学習は、コンピューターが教師の指示を受けずに学習する方法です。コンピューターがデータやパターンから構造を見つけ出します。
マニュアルを与えずに、コンピューターに与えられたデータを分析することで学習します。
強化学習は、報酬という指標に基づいて学習します。あらかじめルールを与えて、その結果に対して報酬を与える仕組みです。
コンピューターは様々な行動を試し、その結果を観察して目標に近づくような行動を学んでいきます。
コンピューターは、報酬を最大化するような行動を選択して、より良い結果を得ようとします。
ファインチューニング|モデルを再学習させる手法
ファインチューニングとは、大規模な学習済みモデルを特定のタスクに合わせて調整する手法です。
例えば、ChatGPTの場合は、最初に多くの文章データを使って一般的な言語理解の能力を身につける。
その結果、一般的な文書生成や質疑応答などができるようになります。
一方、ファインチューニングは、ChatGPTを特定のニーズや目的に合わせてカスタマイズするための手法です。
特定の業界やテーマに適応させるために、追加の学習をおこなう。
その結果、より専門的な情報や回答を提供できるようになります。
まとめ
この記事では、ChatGPT、自然言語処理、Transformer、大規模言語モデル、パラメーター、強化学習、ファインチューニングなどを専門用語を使わずに説明しました。
ChatGPTがどれほどすごいAI技術なのか、理解していただけたのではないでしょうか。
もちろん、これらの言葉は難しいものですが、少しずつ記事を読み返すとイメージをつかめるでしょう。
ウェブ上のChatGPTに関する記事を読んだときに、今までよりも理解が深まったと感じるかもしれませんので、試してみてください。