対話型AIサービスとは?無料のおすすめサイトや使い方も解説

2022年末頃から対話型AIサービスに注目が集まりつつあり、ビジネスで活用する例も見られるようになりました。
GAFAM(Google社、Amazon社、旧Facebook社、Apple社、Microsoft社)からも開発に取り組んでいる企業が現れており、対話型AIサービスが注目されているのは明らかです。
しかし、対話型AIサービスの何が注目されており、どのように活用できるのかわからないという方もいるでしょう。

この記事では、対話型AIサービスの概要などを伝えるとともに、無料で利用できるサイトをまとめています。

この記事のザックリ要約!

✅対話型AIサービスを使うことで、人間と話すような会話形式で質問や提案への回答をしてもらえる
✅ChatGPTやBing AIなど、6つの対話型AIサービスを紹介
✅ビジネスに導入すれば、業務の効率化やコスト削減が期待できる

日々の業務にかかる時間を短縮させたいと考えているのであれば、本記事を読んでみてください。

対話型AIサービスの特徴と使い方

対話型AIサービスは、自然な会話形式でAIと対話することで問題や課題を解決できるサービスです。

自動対応できる点はチャットボットと同様ですが、対話型AIサービスはビッグデータ(学習したデータ)をもとにAIが導き出した内容を回答します。
そのため、決められた答えだけを返すチャットボットとは異なり、質問内容に沿った回答を柔軟に考えることができます

2022年に公開されたChatGPTという対話型AIサービスをきっかけに各企業で開発が進み、品質は年々向上しています。

さまざまな用途で利用可能

対話型AIサービスは、入力する文章によってさまざまな回答を得られます。

対話型AIサービスの利用例として、以下のような使い方ができます。
・質問して回答を得る
・しりとりなどのゲームで遊ぶ
・文章(メールや小説など)を作成・添削する
・プログラミングのソースコードを生成する

使い方の幅は利用する対話型AIサービスやプランによって異なるため、条件を変えながら複数の入力パターンを試してみるのがよいでしょう。

日本語で入力してもOK

対話型AIサービスのサイトには英語が使われているページも多いですが、英語がわからなくても利用できます。

なぜなら、対話型AIサービスは多言語に対応しており、質問したときの言語で回答してもらえるからです。
たとえば、ChatGPTは日本語を含めた18カ国の言語に対応しています。

無料版と有料版が存在する

対話型AIサービスには、限定的に利用できる無料版と、機能の優れた有料版が存在する場合があります。

有料版を購入する利点はサービスによって異なりますが、以下の点が優れていることが多いです。
・利用回数を気にせず利用できる
・アクセス数の多いピークタイムでも利用できる
・回答するまでの時間が早い
・APIのような開発用ツールを利用できる
・新機能などを優先的に利用できるアクセス権を得られる

利用する頻度や使用用途に応じて、有料版を購入するかどうか検討するとよいでしょう。

無料から利用できる対話型AIサービス6選

ここでは、無料で利用できる代表的な対話型AIサービスを6つ紹介します。
それぞれのサービスで特徴が異なるため、実際に利用して自分に合ったものを探してみてください。
まずは、対話型AIサービスが注目されるきっかけとなったChatGPTから触れてみるのがよいでしょう。

ChatGPT

ChatGPT

2022年11月にOpenAI社が公開した対話型AIサービスです。

専門性の高い内容でも幅広い回答ができる性能の高さが話題を呼び、2023年1月にアクティブユーザー数が1億人を記録しました。
APIが公開され、さまざまなAIツールに導入されている点も特徴です。

2023年5月時点ではChatGPT-3.5とGPT-4.0が公開されており、ChatGPT-3.5は無料で利用できます。
ただし、ChatGPTのビッグデータは2021年9月までのものなので、最新の情報やデータに対応していないのが欠点です。

Bing AI

Microsoft Bing|チャット

2023年2月にMicrosoft社が公開した対話型AIサービスです。

Microsoft社が開発した検索エンジンBingに追加で実装された機能で、AIにはGPT-4が採用されています。
Web検索の結果を回答に反映できるといった特徴により注目を集め、2023年3月にはアクティブユーザーが1億人を突破したことが発表されました。

画像やグラフを用いた回答ができるようになるアップデートが2023年5月におこなわれており、今後の機能充実にも期待できるでしょう。
なお、Bing AIを利用するにはMicrosoft Edgeブラウザを導入する必要があります

Google Bard

Google Bard

2023年3月にGoogle社より公開された対話型AIサービスで、4月に日本版も公開されました。

Google BardのAIには「LaMDA(Language Model for Dialogue)」と呼ばれるモデルが利用されており、Google検索の結果と統合して回答を出力します。

5月時点では試用運用中のため待機リストに登録する必要がありますが、登録してから10分程度待てば利用できるようになるでしょう。

複数の回答を自動的に生成するため、表示されている回答とは別のパターンを即座に表示できるのが特徴です。
生成した結果をGoogleドキュメントやGmailへエクスポートする機能も実装されているため、Googleのツールのユーザーに向いているサービスといえるでしょう。

Perplexity AI(Perplexity Ask)

Perplexity AI

2022年12月にPerplexity AIによって開発された対話型AI検索エンジンです。

ほかのサービスとは異なるのは、回答の情報元となるソースを表示するのに長けている点。
回答とともにソース元のリンクが表示されるので、情報が正しいか確認する作業をスムーズにおこなえます。
また、回答を個別表示するページのURLを共有する機能が備わっているため、回答の文章や参考リンクをコピーする手間が省ける点も使いやすいでしょう。

日本語で質問しても日本語で回答されない現象が起きやすいのが玉にキズです。

Chatsonic

Writesonic

Writesonic社が開発した対話型AIサービスで、同社のサービス「Writesonic」の一部として提供されています。

Writesonicはブログ記事や詩などの作成を得意としているAIサービスで、Chatsonicでも同様のコンテンツを作成できます。
さらに、入力した単語をもとに絵を生成することも可能なので、Chatsonicはクリエイター向けのサービスと言えそうです。
また、iPhoneで利用できるSiriのように、音声でテキストを入力できる点も特徴の1つです。

無料で月に1万語の入力・利用が可能なFree Trial版が提供されており、さらに利用するには有料プランにアップグレードする必要があります。

Notion AI

Notion AI

2023年2月に正式リリースされた、Notionのワークスペース上で利用できる対話型AIツールです。

NotionはNotion Labs社によって開発された多機能メモツールで、スケジュールやタスクの管理などに利用されています。
AIによって作成された文章が直接書き込まれるため、Notionを用いたドキュメントやコンテンツの作成に利用するのが向いているでしょう。

Notion AIを無料で利用する際にはチームの人数に応じたブロック数の制限があり、月間のブロック数が制限を超える場合は有料プランにアップグレードしなければなりません。

対話型AIサービスを利用するメリット

対話型AIサービスを利用すると、下記のようなメリットがあります。
・24時間利用できる
・業務を効率化できる
・コストを削減できる
・顧客に合わせたサービスを提供できる

カスタマーサポートの対応に利用したり、AIコンテンツに組み込んだりと、ビジネスにおいても利用方法はさまざまです。
メリットをより享受できる利用方法を検討して、サービスの改良に繋げましょう。
以下では、それぞれのメリットについて詳細を解説します。

24時間利用できる

対話型AIサービスを利用する大きなメリットとして、24時間利用できる点が挙げられます。

人力によるカスタマーサポートや問い合わせ窓口では限られた営業日時しか対応できませんが、AIであればいつでもアクセスできます
仮に、商品に関するトラブルが夜間に発生したとしても、対話型AIサービスを用いた窓口を用意していれば対応可能です。

待ち時間や対応の遅さを感じさせることがなくなるため、顧客の満足度を向上させられるでしょう。

業務を効率化できる

対話型AIサービスを利用することで、業務が効率化される可能性が高いです。

Webページを検索して答えを探さなくても、対話型AIサービスに質問すれば回答が得られるので、情報収集や資料作成を効率よくおこなえます
また、繰り返しおこなわれる業務に対話型AIサービスを導入すれば、作業を自動化させて手間を軽減できます。

空いた時間にほかの業務を割り当てることができるため、サービスや商品の品質向上にも繋げられるでしょう。

コストを削減できる

対話型AIサービスの導入によって、人件費などのコスト削減が期待できます。

業務の煩雑な部分を対話型AIサービスに任せることができれば、研修や教育にかける時間や費用を大きく減らせます。
また、対話型AIサービスの多くは利用状況によって柔軟にプランを変更できるため、過剰なコストを支払わずに済むでしょう。

顧客に合わせたサービスを提供できる

対話型AIサービスは学習データやモデルをもとに構築されるため、顧客に応じた学習をしたAIを用いてサービスを提供できます。

たとえば、NFTに関するAIサービスを提供するのであれば、NFTについてあらかじめAIに学習させることで、回答の精度を高められるでしょう。
さらに、過去の対話記録や行動データを顧客ごとに蓄積することで、より個人ごとに合わせたサービス提供に繋げられます

対話型AIサービスのデメリットと課題

現状の対話型AIサービスには以下のような課題があり、ビジネスに導入する際のデメリットとなる可能性があります。

・参考にするデータが古い可能性がある
・間違った回答が返ってくる場合もある
・入力する情報には注意が必要

何も考えずに対話型AIサービスを導入すると信用問題にかかわるので、以下の詳細を把握したうえで利用するようにしましょう。

参考にするデータが古い可能性がある

利用する対話型AIサービスによっては、表示されるデータが古い可能性があります。

たとえば、ChatGPTのビッグデータには2021年9月までの情報しか含まれていないため、最近明らかになったデータや情報を回答できません。
一方、Bing AIなどの検索エンジンを利用しているサービスでは、検索結果から得たデータも統合して回答します。

どの対話型AIサービスがどういったデータを用いて回答しているか、事前に調べてから使用するようにしましょう。

間違った回答が返ってくる場合も

対話型AIサービスはもっともらしい回答を返しますが、その内容が正確だとは限りません。

例として、ごく最近更新された情報を取得できずに、古いデータのみで回答する場合があります。
この問題点のやっかいなところは、データに存在しない真っ赤な嘘だとしても正しい答えのように回答する点です。

そのため、間違えてはいけない情報を取り扱う際には、情報元となるソースをチェックする必要があるでしょう。

入力する情報には注意が必要

対話型AIサービスで入力した内容は記録されるため、公開してはいけない情報を入力しないように注意してください

対話型AIサービスはいままでの入力を学習し、蓄積するので、記録されるのは避けられません。
学習データがどういった形で抜き取られるかわからない以上、個人情報や機密情報を入力するのは得策ではないでしょう。

まとめ

対話型AIサービスを利用すれば、質疑応答や文書生成といった作業の大幅な効率改善が望めます。
チャットボットでは対応しきれない顧客対応も、対話型AIサービスの柔軟な回答によって解決できるでしょう。
本記事で紹介している対話型AIサービスは無料から利用できるので、実際に使ってみてから導入を検討してみてください。

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