2022年4月7日から、OpenSeaでSolana(ソラナ)ブロックチェーンへの対応を開始しました。
165種類のNFTコレクションから扱いはじめ、日々追加されていくことになります。
今回OpenSeaがSolanaを取り扱うようになったことで、Solanaについてよくわからないから知りたいという人は多いのではないでしょうか。
この記事では、Solanaがどんなブロックチェーンなのかを解説し、OpenSeaでSolanaを購入する方法を説明します。
この記事でわかること
- Solanaがイーサリアムと比べて優れている面がわかる
- OpenSeaでSolanaのNFTを買う方法がわかる
- OpenSea以外にどんなNFTマーケットプレイスがあるかがわかる
SolanaでNFTを取引することに興味のある人は、ぜひ本記事を読んでみてください。
Solanaとは
Solanaは2020年3月に運用を開始したブロックチェーンです。
取引の手数料に使われるトークン(=ネイティブトークン)はSOL(ソル)。
SOLは仮想通貨の価格ランキングで10位以内に入っている点から、Solanaにかかる期待の大きさがわかるでしょう。
(Coin Market Cap|仮想通貨 時価総額ランキング)
そんなSolanaの特徴を3つ紹介します。
処理が速くて手数料も安い
現在の主流ネットワークであるイーサリアムと比較して、Solanaは処理が速いうえに手数料が安いです。
イーサリアムはネットワークが混雑して処理が詰まりやすいですが、Solanaはメインのネットワーク1本でも問題ない処理速度を誇ります。
1秒あたりのトランザクション(=最小の取引単位)処理数を比較すると、イーサリアムが15程度であるのに対して、Solanaは5万程度であるといわれています。
そして、イーサリアムのガス代は数千円程度かかるのに対して、Solanaは高くても数円程度です。
こうした性能の差もあって、Solanaはイーサリアムにとってかわる可能性がある「イーサリアムキラー」の1つとして見られています。
使用エネルギー量が少ない
Solanaは使用するエネルギー量が少ないメリットがあります。
イーサリアムはマイニングによって電力を使うため、1回のトランザクション処理で約7.8億ジュールものエネルギーが必要です。
これに対して、Solanaが1回のトランザクション処理で使うエネルギー量は2707ジュール。
その使用量がGoogle検索2,3回分のエネルギー量に相当すると聞けば、いかに使用量が少ないかが把握しやすいでしょう。
(参考)Solana’s Energy Use Report:March 2022
ネイティブトークンを国内で購入できる
ネイティブトークンのSOLは、国内の仮想通貨取引所で購入できます。
外国の取引所でもSOLの取引は可能ですが、ハッキングなどのトラブル発生時に保障される確率が低いです。
金融庁から認可を受けている国内の仮想通貨取引所であれば、安心して利用できるでしょう。
なお、2022年4月時点でSOLを扱う国内取引所はLiquid by FTXのみです。
STEPNなどの人気アプリがある
SolanaではSTEPNなどのアプリにも注目が集まっています。
STEPNはMove to Learn(動いて稼ぐ)をコンセプトにした人気アプリで、スニーカーNFTを保有して実際に歩くことでお金が稼げます。
STEPNで獲得できるトークンは、約15円で市場に出てから価値を高めていき、2022年4月には500円を超えるまでに成長しています。
(Coin Market Cap|STEPN/JPY 価格チャート)
このようにSolana上のアプリが成長しているのは、Solanaを利用しているユーザーが一定数以上いる証明ともいえるでしょう。
SolanaでNFTを取引するべきか?
Solanaで購入したり作成したりしたNFTが売れるのか、気になるところですよね。
結論からいうと、Solanaには将来性があるため、取引を検討する価値はあります。
以下に挙げる要因より、Solanaに将来性があると考えられるでしょう。
- ほかのネットワークとの連携が期待できる
- イーサリアムから移行する動きがあった
- Solana Payの登場
それぞれの要因について詳しく見ていきます。
ほかのネットワークと連携することが期待できる
Solanaでは、イーサリアムなどの他ネットワークにブリッジできるサービスが提供されています。
たとえば、Wormholeを利用することで仮想通貨やNFTのブリッジができます。
現在はイーサリアムやポリゴン、BSCなど9種類のネットワークが対応しており、今後も増えていくでしょう。
こうしたサービスが増えてネットワークの障壁がなくなれば、性能の高いSolanaネットワークが優位に立てる可能性が出てくると考えられます。
(参考)Wormhole
イーサリアムから移行したサービスがある
Solanaの処理速度や需要の高さを理由として、イーサリアムで提供されていたサービスがSolanaへ移行あるいは拡張する動きが実際にありました。
OpenSeaがSolanaへの対応を開始したことも、その動きの1つといえるでしょう。
ほかにも、音楽配信サービスのAudiusは、イーサリアムからSolanaへ移行しています。
2022年4月にはEVM(イーサリアム仮想マシン)がSolanaで採用される動きがあったため、イーサリアムのサービスをSolanaで利用できる動きは今後も増えていくでしょう。
Solana Payの登場
2022年2月に発表されたSolana Payは、Solanaの需要に拍車をかけると見られます。
Solana PayはSolanaの性能を活かして高速かつ低手数料での決済を可能にします。
また、ネットワーク外での取引でもSolana Payを利用できるため、暗号資産に関わりのないユーザーへSolanaをアプローチするきっかけにもなるでしょう。
Solana Payの登場により、暗号資産の保有率を上げる要因になるかもしれません。
OpenSeaで利用できるウォレット
OpenSeaのSolana対応は始まったばかりで、対応しているウォレットも限られています。
2022年4月現在対応しているSolanaのウォレットは以下の2つです。
- Phantom
- Glow
Solanaのウォレットはほかにも多数ありますが、OpenSeaでNFTを購入する際は上のどちらかを選択して入手しましょう。
それぞれのウォレットの特徴にも触れておきます。
Phantom
SolanaチェーンのMetaMaskと例えられるほど定番となっているウォレットです。
PCのブラウザに拡張機能としてインストールできるほか、iOSやAndroidでアプリをダウンロードできます。
保有している仮想通貨やNFTの表示だけでなく、トークンのスワップやステーキング機能も備わっています。
Solanaのアプリであればほぼ確実に対応しているウォレットなので、持っておくと間違いないでしょう。
Glow
2022年1月にリリースしたばかりのiPhone向けウォレットです。
仮想通貨の価格チャートを見ることができるなど、資産の管理をしやすい機能が用意されています。
ブラウザの拡張機能はベータ版として提供されており、現状Androidは対応していません。
今後の開発次第で、Phantomより使いやすいウォレットになる可能性があります。
とくにiPhoneユーザーは、Glowウォレット利用を検討してみるといいかもしれません。
OpenSeaでSolanaのNFTを購入する方法
OpenSeaはSolanaの対応を開始しましたが、ほかのネットワークとは異なる点がいくつかあります。
そこで、OpenSeaでSolanaのNFTを買う方法や注意点を解説します。
この解説を見ながら手順を進めていけば、はじめてOpenSeaを利用する場合でもNFTを購入することができるでしょう。
SOLを購入する
SolanaのNFTを購入する際に支払うSOLを購入します。
Liquid by FTXで購入してウォレットへ送金するのが、最もわかりやすい購入方法でしょう。
Liquid by FTXで口座開設と本人確認をおこない、日本円を入金してSOLを購入してください。
詳しい購入方法、送金方法については下記の記事で解説しています。
>>【海外経由不要】STEPN通貨が買えるLiquid by FTXとは?口座開設方法も紹介
Solana対応ウォレットを接続する
OpenSeaで取引するために、ウォレットを接続します。
三本線のメニューアイコンから「Connect Wallet」ボタンを押すとウォレットが選択できるので、使用するウォレットをアクティブな状態にしたうえで選んでください。
ブラウザの拡張機能でウォレットを利用している場合は、パスワードを入力してウォレットのロックを解除しましょう。
スマートフォンのアプリを利用する場合は、アプリのブラウザ機能を使ってOpenSeaのページを開いてください。
無事に接続できれば、ウォレット内にあるSOLの数量がOpenSea上に表示されるでしょう。
すでにイーサリアムのウォレットを接続しているときは、My Wallet画面でウォレット名をクリックすればSolanaのウォレットに切り替えることができます。
ブロックチェーンをSolanaに限定して検索する
ウォレットを接続できたら、購入するNFTを探しましょう。
検索窓にコレクション名や商品名を入力すれば、条件に合ったNFTが表示されます。
金額の横にSOLのマークが表示されているものがSolanaのNFTなので、ほかのブロックチェーンと間違えないように注意してください。
Solanaだけで検索したい場合は、FilterのChainsで「Solana」を選択して条件を絞りましょう。
商品を購入する
NFTを選択すると表示される詳細画面で、NFTの購入またはオファーができます。
「Buy Now」ボタンが表示されていれば、提示されている価格で即時購入することが可能です。
「Make Offer」ボタンを押せば価格を提示することができ、販売者が承諾すれば取引が成立します。
出品されていないNFTにも「Make Offer」でオファーを出せるので、購入したい商品があれば積極的にオファーしてみましょう。
オファー時はOffer balanceに注意
商品をオファーした時点で、オファーで支払う予定のSOLがOffer balanceに変換されます。
Offer balanceはオファーが成立した際の支払いに使います。
My Wallet画面でOffer balanceの横にある3点リーダーのアイコンから手動でSOLに変えることはできます。
ただし、オファーが承諾されたときにOffer balanceが足りないと取引が成立しなくなるため、触れないでおくのがよいでしょう。
ただし、オファーをキャンセルしたときに、Offer balanceからSOLへ自動的に変換されないので注意してください。
Offer balanceのままだとオファー以外の用途に使えないため、必要であれば手動でSOLに変換しましょう。
OpenSeaでNFTを出品する方法
購入したNFTをOpenSeaで出品する方法を解説します。
なお、2022年4月時点ではOpenSeaでSolanaのNFTを作成できません。
また、ほかのNFTマーケットプレイスで手に入れたり、エアドロップで受け取ったりしたNFTは出品できない可能性があります。
OpenSeaで販売できないNFTを売りたい場合は、別のNFTマーケットプレイスを利用してください。
購入したNFTをプロフィール画面で確認する
OpenSeaのメニューで「Account > Profile」を選択してプロフィール画面を開くと、ウォレット内にあるNFTを確認できます。
購入したNFTがウォレットに入っているかどうか、プロフィール画面で確かめましょう。
OpenSeaで取り扱っていないNFTはプロフィール画面に表示されず、出品することもできません。
販売設定をする
売りたいNFTを選択して詳細画面を開くと「Sell」ボタンが見つかるはずです。
ボタンを押して、販売する金額と期間を入力してください。
あとは署名してしばらく待てばNFTが出品されます。
なお、署名時に0.0001SOLほどの手数料がかかります。
OpenSea以外のSolana対応マーケットプレイス
OpenSeaでは扱えないSolanaのNFTを取引したい場合は、ほかのNFTマーケットプレイスを利用する必要があります。
ここでは、Solanaに対応しているNFTマーケットプレイスを4つ紹介します。
どこを利用するか迷ったら、利用するユーザー数が最も多いMagic Edenを利用するのがおすすめです。
Magic Eden
Solanaチェーン上で最大手のNFTマーケットプレイスです。
ほかのマーケットプレイスと比べて機能が充実しており、オークションやウォッチリストなどが利用できます。
また、Eden Gamesでは独自のゲームをプレイすることができ、ゲームで利用できるNFTを販売するといった戦略もとっています。
多様な機能を活用したい人や、利用者の多いマーケットを利用したい人はMagic Edenが向いているでしょう。
Solanart
NFTの売買に必要な機能がシンプルにまとめられているNFTマーケットプレイスです。
イラストが大きめに表示されていて見やすいレイアウトなので、これからNFTに慣れていきたい初心者も利用しやすいでしょう。
Bold BadgersのNFTを複数ステーキングすることで、販売手数料を0%まで下げることもできます。
Solsea
OpenSeaを連想させる名前のNFTマーケットプレイスです。
以前はOpenSeaを意識したようなデザインでしたが、多くの情報をまとめて見られる外観に一新されました。
Solseaを利用すれば、自分のNFTやコレクションを審査なしで簡単に作れます。
また、仮想通貨のAARTトークンをステーキングすることで販売手数料を1.8%まで軽減できます。
HyperSpace
SolanaのNFTマーケットプレイスを統合しているプラットフォームです。
OpenSeaなどを含めた複数のマーケットプレイスで販売しているNFTを購入、販売できます。
それぞれのマーケットプレイスで値段を比較する手間が省けるでしょう。
まとめ:これから伸びていくSolanaのNFTに触れてみよう
Solanaはさらに伸びていく可能性がある高性能なブロックチェーンです。
いまのうちにSolanaのNFT市場をリサーチして今後の販売戦略を考えてみると、よい結果が出るかもしれません。
OpenSeaで扱えるNFTが充実する頃には、ベータ運用が終了して本格的にSolana上での取引ができるようになると予想されます。
OpenSea以外のNFTマーケットプレイスも並行して利用しながら、SolanaのNFTに触れてみましょう。