2017年から多くのユーザーに利用されているOpenSeaは、世界最大級のNFTマーケットプレイスとして知られています。
取引量も1位を誇ってきたOpenSeaですが、2023年になって不動だったランキングが塗り替えられました。
OpenSeaより取引量が多くなったことで注目を集めているNFTマーケットプレイスが、今回紹介する「Blur(ブラー)」です。
この記事では、Blurの特徴や始め方、使い方について解説します。
✅Blurはプロトレーダー向きのNFTマーケットプレイス
✅マーケットプレイス手数料が安く、トレーダーにとって便利な機能が充実している
✅独自トークンBLURを発行しており、エアドロップも実施している
✅OpenSeaに比べて取引量が大きく、ユーザー数は少ない
マーケットプレイス手数料がゼロ円である点も魅力的なので、気になる方はぜひ本記事を読んでみてください。
Blurの特徴
(Blur)
Blurの特徴として、下記の3点が挙げられます。
・マーケットプレイス手数料が無料
・プロトレーダー向けの機能が備わっている
・独自トークンBLURを発行している
NFTの二次流通によって利益を得たい人に向いているといえるでしょう。
3つの特徴について、以下で詳細を解説します。
マーケットプレイス手数料が無料
多くのNFTマーケットプレイスでは取引の際に手数料がかかりますが、Blurは無料で利用できます。
NFTマーケットプレイス名 | マーケットプレイス手数料 |
Blur | 0% |
Rarible | 1% |
LooksRare | 2% |
OpenSea | 2.5% |
Foundation | 15% |
また、NFT購入のための入札や取り消しにも手数料やガス代がかかりません。
くりかえし取引をおこなうトレーダーにとって、手数料がかからないBlurはありがたい存在となるでしょう。
ただし、クリエイターに還元される手数料として売上の0.5%を支払う必要があり、今後も値上げしていく予定です。
処理速度が速い
Blurの強みの1つとして挙げられるのは、処理速度が速い点です。
Blurがリリースされた2022年10月当時、NFTマーケットプレイスであるGEM(現OpenSea Pro)に比べて10倍速く処理できるとうたわれました。
販売情報の更新や取引手続きがスピーディに済まされるため、誰よりも早く売買したいトレーダーにうってつけです。
プロトレーダー向けの機能が備わっている
BlurにはNFTの取引に便利な機能が数多く備わっています。
・価格推移チャートなどを確認しながら取引できるトレードUI表示
・ほかのマーケットプレイスで販売されているNFTを購入できるアグリゲーター機能
・特定コレクションの安いNFTから一括購入できるスイープ機能
・NFTの購入や入札のために利用できる入札プール
これらの機能を活用すれば、複数のサイトを利用して値段を比較したりデータ解析したりする手間が省けるでしょう。
独自トークンBLURを発行している
Blurでは独自のガバナンストークンBLURを発行。Blur利用者にエアドロップで配布しています。
第1回のエアドロップでは、2022年10月19日~2023年2月14日までにBlurを利用したユーザーに対して、計3億6000万BLURが配布されました。
特定の取引をすると得られるポイントが多いほど獲得できるBLURの量も増えるため、1万BLUR(約120万円)以上もらえた人もいたようです。
なお、以上のエアドロップが終了して間もなくシーズン2が開始されています。
OpenSeaとの比較
Blurは2022年10月にリリースされたばかりのNFTマーケットプレイスです。
しかし、リリースされてから半年程度で、世界最大のNFTマーケットプレイスといわれるOpenSeaと競うレベルにまで成長しました。
ここでは、BlurとOpenSeaを比較し、その違いを解説します。
取引高はBlurのほうが上
2023年6月時点で、Blurの取引量はOpenSeaを上回りました。
6月2日〜8日の取引高を比較すると、OpenSeaは約2600万ドルであるのに対し、Blurは約9300万ドルとなっています。
このようにBlurの取引高が大きくなったのは、2023年2月のエアドロップ配布とBLURトークン上場がきっかけです。
BLURトークンを稼げる点に魅力を感じている人が多い証拠といえるかもしれません。
ユーザー数はOpenSeaのほうが多い
NFTマーケットプレイスに接続されたウォレットの数(=ユーザー数)を比較すると、OpenSeaは約7.3万人、Blurは約1.5万人となっています。
つまり、OpenSeaは利用者数が多く、Blurは1人あたりの取引量が大きいということになります。
これらのデータからユーザー層の違いが見て取れるので、利用する目的に応じてマーケットプレイスを使い分けるとよいでしょう。
・Blur:売買を目的としたトレーダーにリーチしたい人向け
・OpenSea:より多くのユーザーにリーチしたい人向け
ちなみに、BLURトークンがエアドロップで配布された2月14日前後は、Blurのユーザー数がOpenSeaを上回りました。
対応するチェーン数はOpenSeaが優位
対応するブロックチェーンの数においては、OpenSeaが圧倒的に優位です。
Blurで利用できるのはイーサリアムチェーンのNFTのみですが、OpenSeaはポリゴンチェーンをはじめとした8種類のブロックチェーンに対応しています。
イーサリアムチェーンのガス代は高めなので、安くNFTを買いたいという人はOpenSeaのほうが向いているでしょう。
なお、アグリゲーター機能を搭載しているOpenSea Proが対応しているチェーンはイーサリアムのみです。
Blurの始め方・使い方
Blurを利用するには、仮想通貨用のウォレットを接続する必要があります。
ここでは、MetaMaskウォレットを用意し、Blurで基本的な取引を始める方法を解説します。
実際に売買するにはETH(仮想通貨)が必要になりますが、NFTを閲覧するだけなら事前に用意しなくても問題ありません。
まずはウォレットを接続して、Blurの使用感を試してみましょう。
MetaMaskをインストールする
最初に、無料でインストールできるMetaMaskウォレットを用意します。
ダウンロードページからMetaMaskを入手してインストールし、アカウントを作成しましょう。
詳細は別記事で紹介しているので、こちらのページを参考にしてください。
なお、BlurはMetaMask以外のウォレットにも対応しています。
Coinbase WalletやOKX Walletなどを利用している場合、MetaMaskを用意する必要はありません。
BlurでMetaMaskを接続する
MetaMaskを用意できたら、Blurでウォレットを接続します。
Blurのページに移動するとウォレット接続ページが表示されるので、使用するウォレットを選択して接続しましょう。
(Blur)
接続に成功するとBlurのトップページが表示されます。
もしMetaMaskのチェーンがイーサリアムになっていない場合は注意書きがページ上部に出てくるので、MetaMaskでネットワークを切り替えてください。
NFTを検索する
Blurのページを開けたら、メニューの「COLLECTIONS」や上部の検索窓からNFTコレクションを探します。
(Blur)
NFTコレクションを選択するとNFTが一覧表示されます。アクティビティ(取引履歴)や価格チャートなどのデータを見ながら、買いたいものを選びましょう。
もしデータが不要であれば、画面下にあるスイッチでコレクト表示に切り替えることで、画像を大きくした一覧表示にできます。
(Blur)
個々のNFTの詳細を確認したい場合は、NFTの名前(番号)部分をクリックしてください。
(Blur)
ETHを用意して購入する
購入したいNFTに目星を付けたら、ETHをMetaMaskに送金して購入しましょう。
ETHはCoinCheckやGMOコインなどの仮想通貨取引所で購入できるので、口座を開設して日本円で買ってください。
買ったETHをMetaMask宛に送金し、Blurのページに金額が反映されたら準備OK。
購入するNFTのチェックボックスにチェックを付けて、「BUY ITEM」ボタンをクリックすれば購入できます。
まとめて購入したほうがガス代(手数料)を節約できるので、複数購入するつもりであれば一回の決済ですべてのNFTにチェックを入れておきましょう。
手に入れたNFTを出品する
購入したNFTを確認するには、メニューの「PORTFOLIO」や右上のアドレス表示をクリックした先のポートフォリオ画面に移動します。
ポートフォリオ画面でNFTを選択して「LIST ITEM」ボタンを押せば、選択したNFTを出品することも可能です。
価格やロイヤリティ手数料、販売期間を設定してNFTの販売を始めましょう。
同じコレクションのものであれば、複数のNFTを選択して一度に設定・出品できます。
Blurで利用できる機能
トレーダーとして利用する際に便利な、以下のBlurの機能を解説します。
・スイープ機能
・入札プール
・入札による購入
・NFTの貸出(Blend機能)
エアドロップを獲得する条件になっている場合もあるので、BLURトークンに興味があればやり方を知っておくといいかもしれません。
スイープ機能
スイープ機能を利用すれば、コレクション内で安いNFTをまとめて購入できます。
これから値上がりが期待できるコレクションを買い占めたり、コレクションの最安値を底上げしたりするのに利用するとよいでしょう。
スイープ機能を利用するには、コレクションのNFT一覧画面下にあるホウキアイコン横のスライドバーを動かします。
(Blur)
表示される数字の数だけ一括購入するので、問題なければ「BUY ITEM」ボタンから購入を実行してください。
入札プール
入札プールはBlurで保管されるETH置き場で、入札(BIDS)などの購入時に使用できます。
入札でNFTを購入する場合は、事前に入札プールにETHを入金しておきましょう。
入札プールへの入金は、画面右上にあるETH金額の表示部分からおこなえます。
「ADD FUNDS TO POOL」で入金したいETHの量を入力し、ガス代を払えば入金できます。
入札プールから出金したい場合は、「WITHDRAW FROM POOL」でETHの量を入力してください。
入札による購入
Blurでは、NFT所有者に対して金額を提示(=入札)してNFTを売ってもらうことができます。
ほかのNFTプラットフォームではNFT単体に入札するのが一般的ですが、Blurでの入札はコレクション全体に対して入札をおこないます。
NFT一覧の上にある「BIDS」タブを選択すると入札されている金額の一覧が表示されるので、適当な金額を選択してください。
(Blur)
すると入札する金額を入力するウィンドウが出てくるので、金額と数量を入力して「CONFIRM BID」ボタンを押しましょう。
NFT保有者のうちの誰かが入札に同意して取引が成立すると、入金プールからETHが支払われてNFTを手に入れることができます。
NFT貸出(Blend機能)
2023年5月より、NFTを担保としたBlur Lending(通称Blend)機能が追加されました。
Blend機能に対応しているNFTコレクションであれば、NFTを預けてETHを借りたり、少額の前払い金を払ってローン購入したりできます。
ETHを借りるには、ポートフォリオ画面で対応するNFTを選択して「BORROW ETH」ボタンを押します。
ローン購入をするのであれば、NFT一覧画面の「BUY FLOOR」ボタンの横にある緑色の金額表示部分から手続きをしましょう。
(Blur)
なお、対応していないNFTコレクションの場合、緑色部分は表示されません。
まとめ:トレーダーとして稼ぐなら要注目
BlurはNFTの売買によって利益を得るのに向いているNFTマーケットプレイスです。
NFTの一次販売より二次販売に興味がある人にとって、Blurは使いやすいプラットフォームとなるでしょう。
利用するほどエアドロップで得られる報酬も増えるため、NFTの売買で稼ぎつつBLURトークンを得たいのであれば、Blurを利用してみてください。