はじめてNFTを購入するなら、取引量がもっとも多いOpenSeaをおすすめします。
しかし、仮想通貨の買い方がわからない人にとって、NFTを試しに購入するのはハードルが高いでしょう。
そこで提案したいのが、OpenSeaで売られているNFTを日本円で購入できるサービス「Pie」です。
この記事では、Pieの概要や、Pieを利用したNFTの買い方などを解説します。
✅Pieにクレジットカードで代金を支払うことで、NFTの購入を代行してもらえる
✅Pieに認定されたイーサリアムのNFTコレクションが購入対象
✅NFTの購入にはウォレット(MetaMaskなど)が必要
仮想通貨を持ちたくないけどNFTに興味があるという方は、ぜひ本記事を読んでみてください。
Pieとは?
(Pie)
Pie(パイ)は、仮想通貨を保有していないユーザーの代わりに、OpenSeaで販売されているNFTを代理購入してくれるサービスです。
ユーザーは購入したいNFTを選んで代金を支払うだけで、ウォレットにNFTが届きます。
このサービスを利用すれば、OpenSeaや仮想通貨のことがわからなくても、気軽にNFTを購入できるでしょう。
ただし、自分でOpenSeaを利用して購入するよりも手数料がかかります。
クレジットカードで購入できる
Pieでの支払いはクレジットカードによる一括払いのみ対応しています。
そのため、NFTの価格は日本円表記でわかりやすいです。
3Dセキュア2.0に対応・設定しているクレジットカードが必要なので、該当するカードを持っているかあらかじめ確認しておきましょう。
クレジットカードを持っていない場合は、未成年でも作成できるプリペイドカードの利用を検討してみてください。
イーサリアムの一部コレクションに対応
Pieで購入できるのは、Pieに認定されたNFTコレクションに限られています。
審査を通過しないと認定されないため、OpenSeaでは多く出回っている偽物のNFTを購入する心配がないメリットがあります。
2023年2月時点では、CryptoNinjaシリーズなど、イーサリアムネットワーク上にある日本製のNFTコレクションを中心に取り扱っています。
購入したいNFTコレクションを推薦することもできるので、対応していないNFTがあれば推薦フォームから要望を伝えましょう。
PieでNFTを購入する手順
それでは実際にPieを利用してNFTを購入する手順を確認していきます。
購入するときに必要なものは、以下の4点です。
・NFTを受け取れるウォレットのアドレス
・メールアドレス
・クレジットカードの情報
・SMS認証のための携帯電話番号
ウォレットを持っていない場合は、Pieでも導入を勧めているMetaMask(メタマスク)をインストールしてください。
NFTを探す
Pieのホームページにアクセスし、購入したいNFTを探しましょう。
PieにはNFTコレクションを検索する機能はないので、トレンドコレクションやコレクション一覧から探していきます。
気になるNFTコレクションを見つけたらクリックして、販売されているNFTを見比べていきましょう。
購入するNFTを決めたら、NFTを選択して詳細画面を開き、「購入手続きへ」ボタンを押してください。
ウォレット・メールアドレスを入力する
購入手続きの画面では、送り先となるウォレットアドレスとメールアドレスを入力します。
ウォレットアドレス入力欄の下にある「ウォレットアドレスの貼り方」のリンク先を見れば、MetaMaskでウォレットアドレスを確認する方法がわかるでしょう。
ウォレットアドレスを間違えると購入したNFTが届かなくなってしまうので、必ずウォレットからコピーしてアドレスを貼り付けてください。
購入リクエストを完了したあとでウォレットアドレスの間違いに気付いても、入力したアドレスを変更することはできません。
クレジットカードの情報を入力する
クレジットカードの情報は、「カード情報入力へ進む」ボタンを押した先で入力します。
すべて入力したら「ご注文内容の確認へ進む」ボタンを押し、入力した情報を確認しましょう。
入力に問題がなければ、チェックボックスにチェックを付けたうえで「購入リクエストをする」ボタンを押して次に進んでください。
SMS認証をする
購入リクエストを完了する際、SMSによる認証をする必要があります。
電話番号を入力し、届いたSMSに書いてある番号を入力してください。
正しい番号を入力し、自動的にお届け状況画面が表示されれば、購入リクエストは完了です。
NFTが届くのを待つ
購入リクエストを完了したら、あとはNFTがウォレットに送られてくるのを待つだけです。
24時間以内にNFTが届けられるので、お届け状況画面を確認しながら1日待ってみましょう。
ちなみに、実際に購入リクエストを送ったところ、1時間程度でアイテム購入に進みました。
お届け状況画面を閉じてしまった場合は、購入リクエスト時に送られてくるメールのリンクから再度確認できます。
届いたNFTを確認する方法
お届け状況が「ウォレットに送付完了」になったら、あなたのウォレットにNFTが到着しているはずです。
しかし、NFTを実際に確認できなければ不安に思うでしょう。
NFTが届いているかどうかを確認する方法を、2つ紹介します。
OpenSeaで確認する
OpenSeaには、自分のウォレット内にあるNFTを確認できる機能があります。
OpenSeaにアクセスし、ウォレットを接続してください。
接続できたら「アカウント > プロフィール」を開き、購入したNFTが一覧に表示されているか確認しましょう。
「その他 > 非表示」に入っている場合もあるので、NFTが見つからないときはそちらもチェックしてみてください。
MetaMaskで確認できるようにする
スマートフォンのMetaMaskはNFT表示に対応しているため、トークンを追加することでNFTを確認できるようになります。
はじめのダッシュボード画面で「NFT」にタブを切り替えて「トークンを追加」します。
アドレスとIDの入力を求められるので、アドレスにはコントラクトアドレスを、IDにはトークンIDを入力してください。
コントラクトアドレスとトークンIDは、OpenSeaでNFTの詳細画面にある「詳細」から確認できます。
OpenSeaに表示されているコントラクトアドレスは省略されているので、アドレスのリンク先で省略されていない文字列をコピーしてください。
正しく入力してインポートすれば、NFTの画像が表示されるでしょう。
購入するときの注意事項
日本円でNFTを購入できるという点では便利なPieですが、購入する際は下記の点に注意しましょう。
・仮想通貨の価格が変わるため、合計金額は常に変動する
・変動手数料と固定手数料がかかる
・購入できるNFTの数は、1回の購入につき1点
・購入リクエストを完了させても、NFTを買えない場合がある
これらの注意点のほとんどは、OpenSeaで直接購入する場合は気にしなくても問題ありません。
仮想通貨やウォレットの扱いに問題がなければ、OpenSeaの利用を検討するとよいかもしれません。
以下では、4つの注意点について解説していきます。
合計金額は常に変動する
OpenSeaでの取引などに使われる仮想通貨の価格はリアルタイムで変わり続けているため、日本円での購入価格は常に変動しています。
購入リクエストに必要な情報を入力しているうちに、最初の合計金額から値上がりするケースも十分考えられるでしょう。
最終的な合計金額は購入リクエストを確定させた時点の価格になるため、合計金額に気を配りながら手続きを進めるようにしてください。
変動手数料と固定手数料がかかる
Pieで表示されている合計金額には、NFT本体の価格のほかに、変動手数料と固定手数料が含まれています。
変動手数料:購入するNFTの7%(=購入するNFTごとに金額が変わる)
固定手数料:ガス代やNFT送付にあてられる(どのNFTでも同じ金額で固定)
固定手数料の金額は固定されているようですが、ガス代は数十円~数千円の範囲で変動しているため、実際より多く支払う可能性もあります。
手数料が上乗せされている分、OpenSeaで購入するよりも費用がかかっていることは念頭に置いておきましょう。
1回の購入につき1点
OpenSeaでは複数のNFTをカートにまとめて購入できますが、Pieでは1点ずつの購入となります。
まとめて購入するのであればガス代の支払いは1回で済みますが、1点ずつの購入ではその都度ガス代を支払わなければなりません。
そのため、まとめて購入する数が多いほど、費用がかさみやすいでしょう。
リクエストしても買えない場合がある
購入リクエスト後、以下のような理由でNFTを買えない場合があります。
・購入上限金額(80万円)を上回っている
・ほかの人が先にNFTを購入した
・販売者が出品を取り下げた
・販売者が出品価格を変更した
このように、購入リクエストを出した時点で販売されていても、Pieに代理購入してもらうタイミングで買えない状態になっていると購入できません。
NFTの出品期間が残りわずかというケースもあるので、購入期限をきちんと確認しておきましょう。
なお、購入できなかった場合はクレジットカードでの支払いがキャンセルされ、返金されます。
自分のNFTコレクションを追加するには
自分のNFTコレクションをPieで取引できるようにするには、コレクションの追加を申請し、審査を通過する必要があります。
追加の申請は、NFTコレクションの推薦フォームからおこなってください。
入力する項目は下記の3つです。
・OpenSeaのコレクションページのURL
・WebサイトまたはSNSアカウントのURL
・プロジェクトに対する立場(関わっている側か、購入する側か)
フォームに書かれているとおり、OpenSeaで取り扱っていないNFTは対応していないので注意しましょう。
ブロックチェーンについての記載はありませんが、イーサリアム以外のNFTコレクションが追加される可能性は限りなく低いでしょう。
日本円で買えるNFTマーケットプレイス
Pieを利用するとクレジットカードでNFTを購入できて便利ですが、購入を代行してもらう分不便に感じる部分もあるでしょう。
仮想通貨を使わずにNFTを買う方法として、日本円が使えるNFTマーケットプレイスを利用するという手段があります。
OpenSeaほど自由に取引できませんが、Pieの代替案として利用を検討してみるとよいかもしれません。
ただし、それぞれのNFTマーケットプレイスで取り扱う商品が異なるため、販売しているNFTを確認したうえで検討するようにしてください。
Adam byGMO
GMOインターネットグループのメンバーであるGMOアダムが運営しているNFTマーケットプレイスです。
ウォレットを持っていなくてもNFTの売買ができるため、初心者でも利用しやすいでしょう。
クレジットカードと銀行振込が支払いに対応しているほか、仮想通貨のETH(イーサ)でも支払えます。
クリエイター申請をして認定代理店と契約を交わせば、個人でNFTを発行することも可能です。
HEXA(ヘキサ)
(HEXA)
日本最大級と謳われているNFTマーケットプレイスです。
クレジットカードによる日本円決済のほか、XYM(シンボル)やMATIC(マティック)、ETHによる仮想通貨での決済にも対応しています。
購入したNFTはHEXAアカウント内に保存されるため、ウォレットがなくてもNFTの売買が可能です。
取引できるのはHEXAで発行されたNFTのみですが、HEXAのメタバース内で利用できるなどの使い道が用意されています。
SBINFT Market
2022年3月に旧名nanakusaからリブランディングされた、SBINFT社のマーケットプレイスです。
基本的にETHやMATICといった仮想通貨での支払いになりますが、一次流通(製作者による販売)のみクレジット払いに対応している場合があります。
NFTの受け取りやログインをするのに使うため、MetaMaskなどのウォレットが必須です。
商品の価格が仮想通貨で表記されているという意味では、仮想通貨に慣れやすいNFTマーケットプレイスといえるでしょう。
まとめ:PieでNFTに慣れてみよう
OpenSeaでNFTを買ってみたいけど仮想通貨はちょっと……という人にとって、Pieはうってつけのサービスです。
対応するNFTコレクションやブロックチェーンが今後増えていくと予想されるので、買いたいけど対応していないNFTを見つけたら積極的に推薦していきましょう。
ただし、販売期間が短いNFTの購入をしようとしても時間が足りなかったり、購入上限が設定されていたりと、代行サービスゆえの不便な部分はあります。
PieでNFTを購入して扱いに慣れてきたら、仮想通貨を買ってOpenSeaを利用することを検討してみるとよいでしょう。