NFTは何歳から?未成年でもできる仮想通貨の購入方法などを解説!

2022年頃からNFTアートやNFTゲームなどが話題になり始め、最近では多種多様な分野でNFTという単語を見かける機会が増えました。

こうした機会が増えたことで、NFTを見聞きした未成年も多くなってきています。

なかには、自分もNFTの作成や取引を始めたいと考えている未成年もいるでしょう。

この記事では、NFTを始められる年齢や、NFT取引に必要な仮想通貨を未成年が買う方法などを取り上げています。

この記事のザックリ要約!

✅NFT取引に必要な仮想通貨を購入できる、仮想通貨取引所で口座を作れるのは18歳以上

✅OpenSeaをはじめとしたNFT関連サービスも、18歳未満は利用禁止もしくは親の承認が必要である場合が多い

✅親の承認と協力があれば、仮想通貨取引所の口座を作ることもNFTを取引することも可能

✅未成年が成人してNFT取引を始めるまでに準備できることはある

未成年でもNFT取引やNFTゲームを始めたいというのであれば、本記事が参考になるでしょう。

NFTは何歳から始められる?

一般的に、NFT取引を始められるのは18歳以上とされています。

その理由の1つとして挙げられるのが、仮想通貨取引所の年齢制限です。

ブロックチェーンを利用しているNFTの取引には仮想通貨が必要ですが、未成年では仮想通貨を購入するための口座を開設できません。

そのため、未成年はNFTを持つことができたとしても、取引するのは困難です。

NFTを扱うこと自体は未成年でも可能

未成年は取引所で仮想通貨を購入することはできませんが、仮想通貨やNFTを保有したり送受信したりできます。

仮想通貨やNFTを取引するにはウォレットが必要なのですが、ウォレットは未成年でも利用できます。

そのため、メタマスク(MetaMask)などのウォレットをインストールすれば、未成年でも問題なく扱えるでしょう。

ただし、メタマスクに関する利用規約の12.6には「未成年である場合、親または法定後見人の同意または監督下でのみ使用できる」旨の文が書かれています。

メタマスク以外のウォレットでも年齢制限について記載している場合が多いので、注意してください。

OpenSeaにも年齢制限がある

NFTを取引するときに注意したいのが、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスには年齢制限があることです。

OpenSeaの利用規約のAccessing the Service(サービスへのアクセス)によると、以下のように定められています。

年齢利用の可否
18歳以上利用可
13歳以上18歳未満親や保護者のアカウントを通じてのみ、利用可
13歳未満利用不可

とはいえ、ウォレットを接続するだけでOpenSeaを利用できるため、年齢が確認されることはありません。

小学生がNFTアートを販売して稼いでいることがニュースサイトで取り上げられるほどなので、年齢に対する規制の効力はほとんどないのが現状です。

その他サービスでも利用規約に注意

仮想通貨やNFTを使うサービスを利用する際は、利用規約を読んで年齢に関する項目を確認したほうがよいでしょう。

仮想通貨を交換できるDeFiサービスや、無料でプレイできるNFTゲームでも、年齢制限がかけられている場合があるからです。

たとえば、UniSwapThe Sandboxでは、未成年の利用が禁じられています。

CryptoSpellsのように、親権者や法定代理人の同意があれば利用できるサービスもあるので、それぞれの利用規約を読むことが大切です。

(参考)Uniswap Labs Terms of Service

(参考)THE SANDBOX TERMS OF USE

(参考)CryptoSpells|サービス利用規約

未成年が仮想通貨を購入する3つの方法

NFTを取引する際にはガス代と呼ばれる手数料がかかるため、NFTを扱うのであれば仮想通貨を手に入れなければなりません。

そこで、利用規約に反することなく未成年が仮想通貨を購入する方法を3つ紹介します。

いずれの方法も親の協力が求められるので、仮想通貨を買うのは親の承認が前提条件と考えましょう

ちなみに、仮想通貨を入手する方法はほかにもありますが、確実性に欠けるため、ここでは割愛します。

代わりに親が取引する

1つ目の方法は、未成年にはできない取引を親がおこなう方法です。

親が仮想通貨を購入し、子供のウォレットに送金すれば、未成年でもNFT取引を始められるでしょう。

NFT取引を認めてくれる親がいなければ、知り合いの成人に頼んでも構いません。

ただし、渡したお金を抜き取らず、確実に仮想通貨を購入してくれると信頼できる人に頼みましょう

未成年が口座開設できる取引所を使う

数は少ないですが、親の承認さえあれば未成年でも本人名義で口座を作成できる仮想通貨取引所があります。

日本国内で該当する仮想通貨取引所としては、BTCBOXが挙げられます。

BTCBOX

ただし、BTCBOXでの口座開設には親権者との同居が必須となっており、取引も親が主体でおこなわなければなりません

本人名義の口座なので、成人後に新しく口座を作り直す必要がない点がメリットといえるでしょう。

(参考)BTCBOXサポート|未成年でも口座開設できますか?また未成年の口座開設で必要な書類を教えてください。

JPYCを購入する

仮想通貨取引所を利用しないで仮想通貨を購入する方法として、JPYCの購入が挙げられます。

JPYCは日本円とほぼ同じ価値になるよう価格が変動する仮想通貨なので、仮想通貨に慣れていない人でも扱いやすいです。

また、利用規約には、親の同意を得たうえであれば未成年でも利用できるとあります。

自分の銀行口座があればJPYCを購入できる手軽さからも、ほかの方法より利用するハードルが低いといえそうです。

JPYCを購入するには、JPYC販売所のフォームに必要事項を入力し、指定された銀行口座にお金を振り込んでください。

JPYC Apps

なお、JPYCでは取引時にかかるガス代を支払えないため、親から必要な仮想通貨を渡してもらうなど、JPYC以外の仮想通貨を入手する方法を考える必要があります

未成年がNFT取引を始めるメリット

18歳以下の未成年では制限が多いNFT界隈ですが、それでもNFTに触れるメリットがあります。

以下でメリットについて解説するので、親の承認を得るための説得材料にしてみてください。

少額から投資を実践できる

仮想通貨やNFTへの投資は少額から始められるので、投資を試してみる場として適しているでしょう。

仮想通貨は高額だと思われがちですが、小数点以下の数量で買うこともできます。

たとえば、1BTCで数百万円もの価値があるビットコインでも、0.00000001BTC単位(最低価格1円)で購入することが可能です。

学生のお小遣いでもじゅうぶん始められる投資だといえるでしょう。

金融知識が身に付きやすい

金融知識を身に付けるための一番の勉強方法は、実践です。

とくに仮想通貨やNFTは価格の変動が激しいため、金融情勢との関わりを感じやすいでしょう。

また、海外で展開しているNFTプロジェクトが多いので、世界中にまで視野を広めるきっかけになります。

自由時間の多い未成年であるうちにNFT取引を実践すれば、より深い金融知識を身に付けられる可能性が高いです。

ブロックチェーンの知識も得られる

仮想通貨とNFTが利用している、ブロックチェーンに関する知識が得られる点もメリットです。

データの改ざんが難しいブロックチェーンは、今後さまざまな分野で活用される可能性が高いでしょう。

2023年現在の時点でも、デジタル署名などの機密性が高い分野から、食品管理のような日常的な分野まで、ブロックチェーンを導入する動きが見られます。

2022年頃から有名企業のNFT事例が増えてきているので、ブロックチェーンについて学んで損はないでしょう。

英語の勉強につながる

NFTプロジェクトのほとんどは英語でアナウンスされているため、こうした情報を追っていくことが英語の勉強につながります。

プロジェクトの情報を追うことはないと思うかもしれませんが、なんの情報もなくNFTを購入するのは危険です。

面倒だと感じても自分でアナウンスの原文を翻訳して、プロジェクトの詳細を確認する癖を付けることが、NFTの取引で失敗しないコツと言えます。

自分でプロジェクトを調べる習慣を身に付ければ、英語に対する抵抗が減って勉強がはかどるでしょう。

世界中の人が集まるNFTコミュニティに参加することで、英語に触れる機会が多くなるのもポイントです。

未成年がNFT取引をするときの注意点

仮想通貨やNFTを取引するときに気を付けるべき注意点は多いです。

たとえば、以下のようなものが挙げられます。

・NFTは価格変動で損をする可能性がある

・ウォレットのシードフレーズや秘密鍵を人に教えない

・ダイレクトメッセージは受け取らない

しかし、未成年がNFT取引を始める際は、さらに気を付けたいことが増えます。

未成年が注意しなければならない5つのポイントをお伝えするので、これらも含めてNFT取引を始めるかどうか検討してください。

親に承認してもらってから始める

NFT取引を始めるときは、あらかじめ親の承認を得ておきましょう。

なぜなら、未成年でも利用できるサービスのほとんどが、親の承認が必要だと利用規約に明記しているからです。

何をしているか親に伝えておけば、各サービスについて承認を得るときもスムーズに進められます。

「律儀に守らなくても……」と思われるかもしれませんが、ただでさえリスクの多いNFTを扱うのであれば不要な面倒事は避けたほうがよいでしょう。

もし親の承認を得られない場合は、成人するまで素直に待つのがいいかもしれません。

怪しいサービスには関わらない

未成年が利用できるとしても、怪しいサービスには関わらないようにしましょう。

とくに未成年に関する表記を利用規約に載せていないサービスは、法律関係を気にしない詐欺プロジェクトの可能性があります

詐欺プロジェクトが提供するサービスを利用してしまうと、ウォレット内の資産をすべて奪われかねません。

しっかりしているプロジェクトであれば未成年に対して制限をかけているので、その点も踏まえて利用できるサービスを探してみてください。

日本円に換金するには取引所の口座が必要

NFTを取引できたとしても、稼いだ仮想通貨を日本円にするには、仮想通貨取引所で口座を作らなければなりません

利用規約を無視すれば親の承諾なしに仮想通貨を稼ぐことも可能ですが、口座開設には本人確認書類が必要となるので、未成年だけ口座を作るのは困難です。

こうした意味でも、最初に親の承認を得て、仮想通貨取引所の口座を作ってもらうのがよいでしょう。

ちなみに、JPYC販売所のギフト券ページを利用すれば、JPYCからgiftee BoxやVプリカギフトに交換できます。

未成年のNFT取引は法律的にグレー

ここまで未成年はNFTを保有・取引できると話してきましたが、実は法律的にはグレーの状態です。

というのも、そもそもNFTに関する法整備が整っていません。

NFTの所有権や、コンテンツの権利侵害、二次販売によるロイヤリティの扱いなど、法律上で明確にされていない問題点はいくつもあります。

今後NFTに関する法律の改定によって、未成年がNFTを扱うのを禁止される可能性はゼロではないでしょう。

未成年でも税金は発生する

もしNFTの販売・取引で仮想通貨を稼ぐことができた場合、未成年であっても所得税が発生し、確定申告が必要になってきます

アルバイトのように会社で働いて稼いだお金は年末調整で税金が処理されていますが、会社を通さず稼いだお金については自身で確定申告をしなければなりません。

納税する必要があるのに確定申告しなかった場合は、滞納期間に応じて税金が増えていくので、脱税にならないようキチンと確定申告をして所得税を支払いましょう。

なお、所得税には基礎控除が適用されるため、収益が48万円以下であれば確定申告をする必要はありません。

(参考)国税庁|確定申告を忘れたとき

(参考)国税庁|基礎控除

成人するまでにできることは?

NFTの注意点を見て、「やっぱり成人してからNFTを始めよう」と思い直されたかもしれません。

しかし、NFTの取引をしなくても、成人してから始めるためにできることはあります。

NFTに将来性があると感じているのであれば、以下のことに取り組んでみるのはいかがでしょうか。

NFTの知識を蓄える

実際に取引するのが難しくても、ニュースやSNS、ブログを見てNFTを学ぶことはすぐにでもできます。

NFT業界全体の動きを調べてもいいですし、1つのプロジェクトを集中的にチェックしてもよいでしょう。

興味のある分野で情報を集めて、大人に負けない知識を蓄えていきましょう。

学んだことや勉強の過程を、自分のブログを作ってまとめてみるのも1つの手です。

コンテンツを作る練習をする

NFTを作れなくても、コンテンツなら未成年でも問題なく作れます。

たとえば、将来的にNFTアートを販売したいなら絵の練習に、NFT音楽を販売したいなら作曲の練習に、力を注いでみましょう。

プラットフォームに依存しない独自コントラクトのNFTを作りたいなら、Solidityなどのプログラミング言語を学ぶのもよいかもしれません。

成人するまでの期間は、より良いコンテンツを作成するための準備期間と考えて、スキルに磨きをかけてみてください。

コミュニティを形成する

すでに制作活動をおこなっているのであれば、あなたのコンテンツを主体としたコミュニティを形成してみるとよいでしょう。

自分のコミュニティを作ることで、将来的にNFTを販売する際にメリットがあります。

例として挙げられるのは、下記のようなメリットです。

・購入する確率の高いファンが増える

・NFTに関する情報をファンに伝えやすい

・ファンがどの程度いるのか把握できる

DiscordやTwitter、Telegramを利用すれば、コミュニティを作ることができます。

たとえNFTの取引をしないとしても心強い味方になってくれるので、協力が必要となるまでにコミュニティのメンバーを増やしていきましょう。

まとめ:各サービスの利用規約を確認しよう

仮想通貨取引所を使わずに仮想通貨を購入する手段があり、NFT関連サービスの多くが年齢確認をしていないため、未成年でもNFT取引は可能です。

ただし、利用規約で18歳未満の利用制限を明記しているサービスがほとんどのため、利用するアプリは慎重に選ぶ必要があります。

親の承認と協力を得て、使用規約を破らないようにNFTを取引していきましょう。

情報収集やスキルアップなどの準備に集中し、成人するまで待つのもおすすめです。

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