2022年9月に、OpenSeaは2つのブロックチェーンに対応するようになりました。

1つはArbitrum、もう1つはOptimismです。

ArbitrumではNitroと呼ばれるアップグレードが実施されるなどの動きもあったので、どういったブロックチェーンなのか気になっている人も多いでしょう。

この記事では、Arbitrumの概要や特徴を解説し、人気のNFTコレクションを紹介します。

この記事のザックリ要約!

・Arbitrumはイーサリアムのレイヤー2チェーンのなかでTVLがもっとも高い

・Arbitrumには、OneとNovaの2種類が存在する

・OneではDeFiやNFTが、Novaではゲームなどが発展する可能性が高い

取引するまでの流れや、利用できるNFTマーケットプレイスも紹介するので、ArbitrumのNFTが気になっている方は本記事を読んでみてください。

なお、Optimismについては別記事で解説しています。

Arbitrumの概要と特徴

Arbitrum Bridge

Arbitrum(Arbitrum One)は、Offchain Labsが開発しているイーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンです。

ブロックチェーンの仕組みとしては、Optimismと同じくOptimism Rollupを採用しています

そのため、Optimismとは共通点が多かったり、機能を比較されたりすることが多いようです。

2020年10月にテストネットが、2021年9月にメインネットが、それぞれ公開されました。

なお、2022年10月現在、独自トークンは作成されていません。

イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーン

レイヤー2のブロックチェーンは、レイヤー1となるブロックチェーン(今回はイーサリアム)で取引しながらも、トランザクションデータの処理を別の場所でおこないます。

これにより、レイヤー1でのデータ詰まりを防ぎ、ガス代高騰などの問題を解決することが目的です。

イーサリアムのレイヤー2はArbitrum以外にもあり、Optimismやimmutable Xなどが該当します。

ちなみに、イーサリアムのレイヤー2のなかで、TVL(DeFiなどで預けられた金額の量)がもっとも高くて取引規模が大きいチェーンはArbitrumとなっています

(参考)L2BEAT

2つのチェーンが存在する

Arbitrumでは複数のチェーンが開発されており、2022年10月時点で2つのブロックチェーンが存在します

1つ目は、Arbitrum公開時から利用されているArbitrum One。

2つ目は、2022年8月に立ち上げられたArbitrum Nova。

一般的にArbitrumというとArbitrum Oneを指していることが多いです。

OneとNovaの違い

Arbitrum Nova

Arbitrum OneとArbitrum Novaは、トランザクションデータの処理方法が異なり、別のブロックチェーンとして扱われています。

そのため、Arbitrumを利用して開発する際には、それぞれの特性を知ったうえで選択する必要があるでしょう。

両者の具体的な違いについて、以下で解説していきます。

RollupとAnyTrust

Arbitrum Oneが採用しているのは、前述しているOptimism Rollupです。

Rollupでは、取引のデータすべてをレイヤー1(イーサリアム)に送ります。

対して、Arbitrum NovaはAnyTrustを採用しています。

AnyTrustでは、レイヤー1へデータを送信せずレイヤー2内に置くことが可能です。

Rollupはイーサリアムチェーンのセキュリティに依存するため安全性が高く、AnyTrustはデータ送信のコストが減るためガス代が低いメリットがあります。

適した分野が違う

Arbitrum OneはDeFiやNFTプロジェクトに適しており、Arbitrum Novaはゲームやソーシャルアプリケーションに向いています。

DeFiなどはハッキングなどの被害を防ぐためにセキュリティ性を重視する必要があります。

ゲームなどはデータ送信や取引をする頻度が高いので、1回ごとのコストを安くしたいところです。

以上から、DeFiなどはArbitrum Oneに留まり、ゲームなどはArbitrum Novaに移行する動きが予想されます。

対応しているサービスに差がある

Arbitrum OneとArbitrum Novaは異なるブロックチェーンなので、対応しているサービスも異なります。

たとえば、2022年9月21日にOpenSeaでArbitrum Oneを利用できるようになりましたが、Arbitrum Novaは対応していません(2022年10月現在)。

両者は適した分野が違うため、どちらのArbitrumに対応しているか確認する必要が出てくるでしょう。

なお、それぞれが対応しているアプリやサービスは、アプリポータルから確認できます。

(参考)Arbitrum One Portal

(参考)Arbitrum Nova Portal

人気のあるNFTコレクション

Arbitrum Oneで人気のあるNFTコレクションのうち、以下の4つを紹介します。

・Smol Brains

・Government Toucans

・GMX Blueberry Club

・Robonaut

なお、執筆時点でArbitrum NovaのNFTは充実していないため、NovaのNFTについては割愛します。

Smol Brains

Smolverse

SmolverseというNFTプロジェクトの中心となるコレクションで、猿のドット絵が描かれています。

SmolverseでステーキングすることでIQが増加し、IQに比例して猿の頭が大きくなるのが特徴です

コミュニティ主導で成長しており、グッズを販売するといった展開もされています。

関連するNFTコレクションとしては、Smol BodiesやSmol Brains Petsなどが挙げられます。

Government Toucans

Stratos |Government Toucans

ArbitrumのDeFiであるShell ProtocolによってリリースされたNFTコレクションです。

オオハシが描かれたNFTアートで、2022年4月1日におよそ47000点が生成されました。

NFTを保有しているとShell Protocolの限定Discordチャンネルに参加することができ、さまざまな特典を得られます。

ちなみに、Government Toucansが生まれたきっかけは「いつガバナンストークンを発行するのか」という旨の誤字メッセージだったそうです。

Shell Protocol|Launching our Government Toucan

GMX Blueberry Club

GMX Blueberry Club

Arbitrumに対応しているDeFiアプリであるGMXが発行したNFTコレクションです。

ブルーベリーをモチーフにしたキャラクターが特徴で、2021年12月に1万点が発行されました。

NFT保有者には、GMXの独自トークンであるGMXやGLPから発生した利回りの分配金を受け取る権利が与えられます。

ほかにも、NFTのブルーベリーキャラの属性をカスタマイズできるツールが利用できたり、コミュニティに参加できたりする特典も用意されています。

Robonaut

Stratos |Robonaut

宇宙飛行士が描かれた1万点のNFTアートコレクションです。

Optimismチェーンで発行されているNFTコレクション「Bored Town」のコミュニティで、Robonautが開発されました。

Robonaut主体のコミュニティは存在せず、Bored Townコミュニティでのロール獲得に必要なNFTという立ち位置にあるようです。

Bored Townのコミュニティに参加している人向けのNFTコレクションであるといえるでしょう。

同様のNFTコレクションとして、Arbitrum OneのNovaNautや、Arbitrum NovaのNova Apeなどが挙げられます。

Arbitrumで取引するまでの流れ

GMOコイン

Arbitrumで取引するには、少なくともガス代として支払うETHトークンが必要です。

以下の手順でETHを用意し、Arbitrumで取引する用意を整えましょう。

1. 国内の仮想通貨取引所でETHを購入する 

2. 海外の仮想通貨取引所へETHを送金する

3. ウォレットにETHを送る

仮想通貨取引所の口座開設は時間がかかるので、あらかじめ済ませておきましょう。

また、ETHを扱えるウォレットを持っていない場合は、MetaMask(メタマスク)がおすすめなのでインストールしておいてください。

1. 国内取引所でETHを購入する

まずは国内取引所に日本円を入金し、ETHを購入します。

ほとんどの国内取引所でETHが取り扱われているので、利用する取引所はどこでも構いません。

手数料を抑えたいのであれば、GMOコインを利用するのがおすすめです。

2. 海外取引所にETHを送る

手数料をなるべく抑えるために、購入したETHをいったん海外取引所に送ります。

ETHをArbitrumチェーンに送金できる取引所を選び、開設した口座でイーサリアムネットワークのアドレスを取得してください

そのアドレス宛てに国内取引所からETHを送金し、着金を確認できればOKです。

どの海外取引所を利用すればいいかわからない場合は、Binance(バイナンス)をおすすめします。

3. ウォレットに送金する

海外取引所にETHが着金したら、そのままウォレットに送金します。

送り先のネットワークには、必ずArbitrumを選択してください。

ウォレットに反映されるまで10~30分かかる場合があるので、あせらずに着金を待ちましょう。

ウォレットにETHが届いたら、取引する準備は完了です。

NFTマーケットプレイスにウォレットを接続し、NFT取引を始めましょう。

※ほかの送金方法

Arbitrum Novaで取引したり、海外取引所を利用したくなかったりする場合は、ブリッジ機能でArbitrumにETHを送りましょう。

国内取引所で購入したETHをウォレットに直接送り、ConnextMultichainなどのサービスを利用してブリッジを実行してください。

イーサリアムのガス代がかかるため手数料が若干高くなる点に注意です。

利用できるNFTマーケットプレイス3選

ArbitrumのNFTを取引できるマーケットプレイスを3つ紹介します。

・Stratos(Arbitrumをメインに取引したい人向け)

・OpenSea(取引量が多いマーケットを利用したい人向け)

・Trove(独自のゲーム体験をしたい人向け)

ほかにも、tofuNFTLOOK EXなどのマーケットプレイスがありますが、主な取引場所としては上記の3つから選ぶとよいでしょう。

Stratos

Novaチェーンにも対応している、Arbitrum上での大手NFTマーケットプレイスです。

Optimismチェーンで最大のNFTマーケットプレイスであるQuixと同じチームが運営しています。

ローンチパッドで新しいNFTを取得できる場合があるので、Arbitrumの新規プロジェクトに興味がある人はStratosを利用してみるとよいでしょう。

OneとNovaでページが分かれているため、利用する際は注意してください。

Stratos|Oneチェーン

Stratos|Novaチェーン

OpenSea

OpenSea

NFT市場で最大手のマーケットプレイスです。

利用者が圧倒的に多く、ほかのマーケットプレイスと比べて数倍から数十倍の取引量を誇っています

イーサリアムやPolygon、Optimismなどのブロックチェーンでも取引できるので、Arbitrum以外のNFTを購入したい場合もOpenSeaで取引するとよいでしょう。

なお、2022年10月時点ではNovaチェーンに対応していません。

Trove

Trove

独自のコミュニティとシステムをもつNFTマーケットプレイスです。

その前身であるTreasure Marketplaceは2021年11月に立ち上げられ、7ヶ月で2億8500万ドル(約400億円)以上の取引高を達成した実績があります。

ゲームのような体験を得られるマーケットプレイスの構築を目指しており、独自トークンのMAGICを根底としたシステムが形成されているのが特徴です。

SmolverseやBridgeWorldなど、Troveと密接に関係するNFTプロジェクトを楽しむ際に利用しましょう。

MAGICでのみ売買できるTreasureコレクションの取引が主体となっていますが、ETHで支払える一般的なマーケットも用意されています。

まとめ:今後の動きに要注目!

Arbitrum Oneは、TVLの高さから多くの企業に注目されていることがわかる、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンです。

Arbitrum Novaが立ち上げられたことで、両方のブロックチェーンがどのように成長するかも着目すべきポイントでしょう。

Arbitrumの今後の動きをチェックしながら、NFTプロジェクトの立ち上げや参加を検討してみてください。

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