DAOやメタバース、NFTといったものがバズワード化し、Web3への関心が一段と高まっています。
その一方で、企業がWeb3に取り組もうとしても、実際の始め方や活用方法がわからずに行き詰ってしまうことも少なくありません。
こうしたなか、Web3で企業が抱える経営課題を解決させ、実益に繋がる具体的な支援やプランニングを行う会社が「株式会社boom now」です。
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2023年1月に創業し、多くの企業が直面する集客やLTV向上、PRなどといった経営課題に対し、Web3で最適解を提示し、企画から実施までをサポートする事業を行っています。
同社の代表取締役社長を務める西川勇佑さんは、NFTに関する専門メディア「NF times」の立ち上げや、大手企業とWeb3事業者をつなげる「Web300 COMMUNITY」のCo-Founderとして従事するなど、メディア運営やコミュニティ構築を通してWeb3に造詣を深めています。
Web3に特化した事業会社のboom nowを創業した背景や、思い描く未来像について西川さんに伺いました。
- Web3にフルコミットするためのboom nowを創業
- boom nowを立ち上げた3つの理由
- 企業の抱える経営課題をWeb3で解決したい
- 大塚の街をWeb3で盛り上げる「TOKYO OTSUKA NFT FES」
- Web3で日本経済を牽引し「Japan as No.1 again」を目指す
- 会社概要
Web3にフルコミットするためのboom nowを創業
──まずはこれまでのキャリアや簡単な自己紹介をお願いします。
新卒で出版プロデュース企業へ入社し、書籍制作や出版コンサルティング、Webマーケティングなどに携わっていました。そこで6年ほど務めたのち、株式会社ユーロフへ転職し、「金融教育のインフラ化」を掲げた資産運用やマネーリテラシーを学べる動画プラットフォームの立ち上げに従事しました。
ビジネスパーソンにとって必要となるお金の知識や投資の仕方、資産形成の方法などを、ファイナンシャルプランナー(FP)や税理士、投資家といったお金のプロから動画で学べるというサービスでした。
ただ、自分よりも年齢の高い層に対してマネーリテラシーの向上やサービスの訴求をすることに違和感を抱いていたというか。節約術や積立投資みたいな形で資産形成の方法を伝えていくことに、何となくしっくりこなかったんです。
──そこからboom nowを創業することになったのはどのような経緯があるんですか?
自分がさまざまなWeb3やNFT関連のイベント等での活動を行ってきましたが、NF timesの運営元であったユーロフは、Web3以外にも事業を手がけている側面もあり、Web3を主軸にしているわけではありませんでした。
そのため、Web3に特化した会社を新たに立ち上げ、自分自身が事業やプロジェクトを推進したり、経営の意思決定ができたりする方がスムーズに事が進むと思って、boom nowを創業する運びになったんです。
幸いにも、2022年12月に開催した「TOKYO Web3 FES」は非常に好評で、企業からのオファーも多くいただいたこともあり、その実績とNF timesでのメディア運営で得た知見を生かし、Web3にフルベットしようと決意しました。
boom nowを立ち上げた3つの理由
──2021年が「NFT元年」、そして2022年は「Web3元年」と呼ばれるように、確実にムーブメントが起こっていて、2023年はさらに加速しそうです。
そういった時流はもとより、Web3関連の事業者もマスアダプション(大衆への普及)へ向けて、本格的に注力していくのが2023年だと感じていて。
その波に乗れるように、「企業の抱える経営課題をWeb3やNFTを用いて解決したい」と自分自身も考えるようになりました。
また、boom nowを立ち上げた背景には大きく3つの理由があります。
まず1つ目は、私が若い頃から経営に興味があったことです。
出版業界の会社を辞めた際、いっとき独立しようと考えたこともあったんです。
でも、熱中できるビジネスや産業が見つからなくて。結局、独立ではなく転職の道を選んだわけですが、野心はずっと持っていました。
しばらくしてWeb3と出会い、その業界に関わるさまざまなプレイヤーや事業者を見ているうちに、熱くこみ上げてくるものを感じて。Web3の将来性や面白さに惹かれ、事業として真剣に取り組んでみたいと思うようになりました。
2つ目は、今まで関わってきた人たちへ恩返ししたかったからです。
昔から「いつでも力になる」と周囲に伝えていたにも関わらず、どうしても人任せになっていたことも少なからずありました。
今回、自分で会社を経営する方が、これまで関わってきてくれた経営者やビジネスパーソンの期待に応えられるのではと思っています。
そして3つ目は、会社としてWeb3にコミットしていくことで、融資や資金調達を受けやすくなるメリットを享受できるからです。今後、事業を伸ばしていくときに、ファイナンスプランをしっかり立てられる方が健全ですし、会社の安定化にもつながる。
このような経緯があって、boom nowを始動させることになったんです。
企業の抱える経営課題をWeb3で解決したい
──boom nowのビジョンや具体的にやりたいことは何ですか?
boom nowが掲げる「Make the world boom now ~さぁ、世界を盛り上げよう~」というミッションは、Web3で日本、ひいては世界を盛り上げられたらという思いが込められています。
私は出版業界の時代から、経営状況に関してヒアリングし、マーケティングやソリューションの提案をしてきた経験もあり、「toC」よりも「toB」向けのコミュニケーションが得意なんです。
NF timesも、NFTの活用を考えている事業者をサポートしたいと思い運営してきました。
なので、自分がNFTクリエイターやプロジェクトのリーダーをやるよりも、ビジネスを行う企業側に、Web3やNFTを活用して最適解を見出すための支援をしていく方がマッチすると感じていました。
企業はさまざまな経営課題がありますが、ことWeb3でその課題にアプローチしていくとなると、時間を掛けて技術力を提供するのではなく、スピード感を持って“実益”に繋がる具体的な戦略やソリューションを考えることが肝になります。
大塚の街をWeb3で盛り上げる「TOKYO OTSUKA NFT FES」
──2023年4月に開催する「TOKYO OTSUKA NFT FES」は、まさにboom nowがやりたい「コト」が詰まっているイベントでしょうか。
Web3やNFTで大塚を盛り上げることができれば、もっと街が活性化され、認知度も上がると思ったのが、イベントを企画した経緯でした。
コロナ前は池袋が秋葉原に次ぐサブカルタウンとして名を馳せており、行政としても「豊島区国際アート・カルチャー都市構想」をもとに、さらなる街の活性化を目指していたんです。
それがコロナ禍で、外出自粛やインバウンド需要の消失により、全くできていなかった。
こうした状況があるなか、世界的な潮流として台頭するWeb3を絡めた大きなイベントを大塚で仕掛けることで、「クールでホットな街」として業界にも行政にもインパクトを与えることができる。
ここでの成功体験を得ることができれば、豊島区が「Web3特区」に選ばれるかもしれない。そのような希望を持って、「TOKYO OTSUKA NFT FES」を開催することにしたんです。
国内外の著名NFTプロジェクトやWeb3起業家のトークセッション、交流会、NFTアートの展示、食物販など、大塚の街を巻き込んだ一大イベントを構想しており、大きな波及効果を生み出せるようにしたいですね。
Web3で日本経済を牽引し「Japan as No.1 again」を目指す
──これからのWeb3業界はどうなると思いますか?
中小企業や大企業と話していますが、まだまだ一過性のものになってしまっている感じがしています。一部の投資家や起業家が盛り上がり、生き急いでいるような雰囲気があって、幻想や夢を抱いてしまいがちだなと。
これから重要になってくるのは、小さいことでいいので実社会への貢献が大事になると考えています。
例えば、NFTプロジェクトには熱量の高いファンやホルダーが集まるコミュニティが醸成されています。
そこに飲食店とコラボした「飲食店NFT」を出すことができれば、飲食店の集客にも繋がり、プロジェクトの運営側もホルダーも、そして飲食店オーナーも「win-win-win」の関係性を作ることができます。
このように、いかにWeb3やNFTを社会実装できる事例を作れるかが、今後の鍵になると思っています。
──今後の活動予定や展望について教えてください。
「 TOKYO OTSUKA NFT FES」に加え、好評だった「TOKYO Web3 FES 」の第二回も企画しています。そのほか、大きなイベント以外にも小規模な小売店や、中小企業の経営課題を解決する取り組みを手がけていきたいですね。
Web3やNFTを全てのビジネスで活かせる世界を創っていく。
そのような思いで事業を推進し、コーディネートしていく立場として、中小企業の事業者を支援していければと考えています。
まだまだ、Web3は大企業のひとつの新規事業部のみだったり、あるいはスタートアップ起業家が取り組む程度の注目度です。
しかし、日本の99%は中小企業で成り立っています。そのため、彼らも含めてWeb3に取り組める状況を作らないと日本経済の本質的な成長はないでしょう。
かつて1980年代には「Japan as No.1」と呼ばれていましたが、日本経済の飛躍をWeb3で実現し、「Japan as No.1 again」と世界から言われるくらい、boom nowが旗振り役として業界を牽引できるように頑張っていきたい。
会社概要
会社名
株式会社boom now
所在地
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-15-11 ナイスフォーラム南池袋 3階
資本金
1,000,000円
業務内容
メディア事業(NF times)
Web3事業プロデュース
Web300COMMUNITY
代表取締役社長
西川勇佑
メールアドレス
corp@boom-now.biz
HP
https://boom-now.biz/