OpenSeaのオークションに入札するときに、見馴れない赤いイーサリアムのマークを見たことがないでしょうか?
通常は黒か紫なのに、赤いマークだと気になりますよね。
OpenSeaではオークションの入札のとき、オファーを出すときに赤いイーサリアムのマークを使います。
本記事では、赤いマークのイーサリアムが何か気になる人へ、マークの意味を解説します。
また、OpenSeaでオークションに向けて、その赤いマークのイーサリアムを用意したい人に方法や手順もわかりやすく解説します。
この記事でわかることは以下です。
- OpenSeaで見かける赤いイーサリアムマークの意味は何か
- WETHとは何か
- WETHとETHの違い
- なぜWETHが必要なのか
- ETHからWETHへの変換の仕方
WETHとは
OpenSeaで作品を出品するとき、固定価格かオークションを選択する画面があります。
その際にオークションを選ぶと、ETHのマークが自動的に赤になりますよね。
実は、その赤いマークはWETHを表しています。
WETHとはWrapped Ethereumの略です。ラップドイーサリアムと読みます。
直訳すると、イーサリアムがラップで覆われているイメージです。
詳しくいうと、「ERC-20という規格」でラップされていると言えます。
そもそもイーサリアムとは
ERC-20を理解するためにはイーサリアムについて知る必要があります。
イーサリアムとは、プラットフォームの1種です。基盤と考えると良いかもしれません。
イーサリアムというプラットフォーム上には、さまざまなアプリケーションなどのサービスが存在します。
つまり、イーサリアムは場所や環境なのです。
イーサリアムというプラットフォーム上には、さまざまなサービスが開発されています。
イーサリアム基盤のサービスの例としては、以下があります。
- OpenSea
- The Sandbox
- Axie Infinity
- GalaGames
このように、イーサリアムというブロックチェーン技術の上には、さまざまなサービスが展開されています。基本的にトークンも自由に発行できます。
上の例でいうと、The SandboxではSAND、Axie InfinityではSLP、AXS、GalaGamesではGALAやTOWNなどのトークンがあります。
同じ基盤に出来ているトークンなのに、それぞれ管理するウォレットが異なると収集がつかなくなってしまいます。つまり、ウォレットを複数持たなくてはいけなくなってしまうのです。
それを防ぐためにERC-20という規格が生まれました。
ERC-20とは
では、次にERC-20とは何でしょうか。
ERC-20とは、イーサリアム上のトークンの規格です。
トークンにERC-20というトークンを組み込むことで、1つのウォレットで管理できるようになりました。
ERC-20という規格があることで、共通のウォレット管理ができるようになったのです。
例)メタマスク…ERC-20に準拠したトークンの保管が可能なウォレット |
ETHはERC-20 に準拠していない
イーサリアム基盤上に展開されているさまざまなトークンはERC-20に対応しています。
しかし、ETH(イーサ)は、ERC-20よりも前に出来た通貨です。
よって、ETH(イーサ)はERC-20に準拠していません。
そのイーサリアムをERC-20に準拠させるために開発されたのがWETHです。
先述したようにETHにERC-20でラップしたものがWETHとなります。
ETHをERC-20にラップする目的
では、なぜ、OpenSeaでオークションやオファーを出すときにWETHを利用する必要があるのでしょうか?
それは、イーサリアム上では、下記のようなデメリットがあるからです。
- 処理に時間がかかる
- ガス代が高い
OpenSeaでオファーを出したりオークションへ入札したりするときは、特に上記のようなデメリットが発生すると問題となります。
よって、ETHをERC-20にラップして、迅速な処理、ガス代の軽減ができるようにしているのです。
ETHをWETHへ変換する方法
ETHをWETHに変換する方法を解説します。
OpenSeaでNFTをオークションで落札したい、オファーを出したいときにWETHがないと困りますよね。
ETHをWETHに変換するための一番シンプルな方法を説明します。
OpenSeaで変換する
ここではオークションで入札する場合の方法を説明します。
まず、入札したいNFT作品をクリックしてください。そして、「Place bid」をクリックします。
次に、「Convert ETH」をクリックします。
「トークン選択」のボタンをクリックします。
ここでは、UniSwapが自動起動してスワップする仕組みになっています。
金額を入力して、ラップボタンをクリックします。
MetaMaskが起動するので、ガス代を確認して「確認」をクリックしましょう。
保留中から以下の画面に推移し、ラップが完了します。
OpenSeaでの入札やオファーを想定して、ETHをWETHへ変換する方法を説明しました。
OpenSea上で変換したように見えたかもしれませんが、変換のときだけUniswapを利用しています。
よくある質問
1:ETHとWETHの価値は違うの?
ETHとWETHは同じ価値です。
「1ETH=1WETH」と考えて問題ありません。
2:変換するときのガス代はどれくらいかかるの?
変換の際にガス代がかかります。
ガス代は0.001ETH前後、日本円にすると400円前後が多いようです。
3:OpenSea以外にラップする方法はあるの?
OpenSea以外でも変換はできます。
DEXという分散型取引所で、ETHをWETHへ変換することができます。
代表的な例としては以下のDEXがあります。
- UniSwap
- PancakeSwap
- SuShiSwap
4:WETHのメリットとデメリットがそれぞれ知りたい
メリットとデメリットはそれぞれ下記となります。
WETHのメリット | WETHデメリット |
MetaMaskで一元管理ができるETHより処理が高速ガス代が軽減できる | WETHへ変換するときに多少の0.2~0.3%前後の手数料がかかるガス代もかかる |
5:WETHは円に替えることはできるの?
WETHは円に替えることはできません。円にしたいときは、ETHへ戻す必要があります。
UniSwapを起動して、WETHからETHへ変換してから、国内仮想通貨取引所で円にする手順となります。
まとめ
本記事では、WETHが何かについて詳しく解説しました。
理解のための鍵はERC-20がイーサリアムにとって重要な規格となっている点です。
OpenSeaでオークションに入札したりオファーを出したりするときに、本記事の方法を参考にして、WETHへ変換してみてくださいね。