本記事では、Tronネットワーク上に展開されるAPENFTというマーケットプレイスを紹介します。
Tronは、現在ビットコインを始め、ほとんどの仮想通貨が低迷している中、堅調に価格を伸ばしています。注目している人も多いのではないでしょうか。
Tronであれば、NFTの売買のために購入しても、キャピタルゲインを得られる可能性があります。
仮想通貨Tron(TRX)に興味がある人は、ぜひAPENFTマーケットプレイスを利用してみましょう。
この記事をざっくり要約!
- APENFTはTRONネットワーク上に展開されたマーケットプレイス
- APENFT上のNFTはTRXで購入できる
- APENFTでNFTを購入するにはTronLinkウォレットが必要
- APENFTに出品するには650TRXが必要
- TRONは仮想通貨低迷状況の中でも堅調なコイン
- APENFT Foundationは芸術の民主化を目指している
APENFTマーケットプレイスとは
APENFTマーケットプレイスは、2021年3月にAPENFT FOUDATIONによってシンガポールで設立されたNFTマーケットプレイスです。
名称 | APENFT |
運営会社 | APENFT FOUNDATION |
設立日 | 2021年3月29日 |
運営者 | Steve Z. Liu |
扱うNFTのジャンル | アート ・コレクティブル・音楽・ゲーム・トレーディングカード・スポーツ・ドメインネーム |
決済通貨 | TRX・USDT・USDD |
対応チェーン | TRON(2022年7月現在) |
対応ウォレット | TronLink(2022年7月現在) |
運営チームは美術の専門家中心
APENFTの社長であるSteve Z. Liuは、浙江大学の電気工学学士号とコロンビア大学ビジネススクールの金融学修士号を取得しています。
国際資本市場での経験が豊富で、フィディリティインターナショナル、ソロモンスミスバーニー、野村インターナショナル、アントファイナンシャルグループなどの主要な金融機関での業務に20年以上、携わっていました。
その他、APENFTのチームは、世界大手オークション会社のクリスティーズやサザビーズなどの勤務経験を持つ芸術の専門家です。
APENFT Foundationのミッション
APENFTの運営元であるAPENFTFoundationは、世界的なアーティストとNFTの懸け橋となろうとしています。
その上で、APENFTFoundationは主に以下の2点に重きを置いています。
- 「アート作品をすべての人に」
- 「世界的な芸術作品をブロックチェーン上でNFTとして登録」
WhitePaperにも以下のように掲載されています。
APENFT is committed to registering world-class artworks as NFTs on-chain. |
「APENFTは、世界的な芸術作品をNFTとしてオンチェーン登録することに取り組んでいます。」
背景として、芸術作品は人類全体の財産であるにもかかわらず、一部の人の手に委ねられていることを問題点として指摘しています。
たとえばパリのオルセー美術館に収蔵されている作品は、実際に足を運ばないと目にすることができません。
世界各国の美術館を巡回しているとしても、時間や費用、タイミングなどが原因で、鑑賞できる人は限られるのが現状です。
しかし、APENFTは、芸術作品がブロックチェーン上でNFTに登録されることで、より多くのさまざまな人が、芸術作品を鑑賞できるようになると考えます。
APENFT Foundationは、芸術作品をトップアーティストや世界的な名作をエリート専用のものから一般の人も楽しみやすいものへ変えようとしています。
以下で、APENFTFoundationのギャラリーを鑑賞できます。
APENFTの特徴
出典:APENFT
ここでは5点のAPENFTの特徴を見ていきましょう。
①NFTはすべてERC-721準拠
APENFTに出品されているNFTはすべてERC-721規格に準拠しています。
ERC-721は、NFTを発行するときに利用される一般的な規格で、唯一性が担保されるのが特徴です。
幻術作品の所有者情報はもちろん、真贋の証明にも役立ちます。
②決済通貨はTRX、USDT、USDD
APENFTはTRONネットワーク基盤上に構築されたマーケットプレイスで、基軸通貨はTRON(TRX)です。
よって、APENFT上のNFTを取引するには、TRON(TRX)が必要となります。
その他、USDTやUSDDなどのステーブルコインも利用可能です。
TRON(TRX)の購入方法については後述します。
ちなみに、Tronとビットコインのチャートを見てみると、Tronの価格が堅調に推移していることがわかりやすいでしょう。
TRON対JPYチャート
ビットコイン対JPYチャート
③Tronネットワーク上で構築されているため、処理速度が速い
そのTRONの最大の特徴は、処理速度が非常に速い点です。
理由としては、APENFTがTRONブロックチェーン上に構築されている点が挙げられます。
イーサリアムの処理速度が毎秒14秒であるのに対し、TRONでは毎秒2,000件こなせると言います。
TRONとは、2018年にジャスティン・サン氏率いるTRON財団によって開発されたブロックチェーンネットワークです。
TRONネットワークは、非中央集権のデジタルコンテンツ配信プラットフォームを提供しています、コンテンツを中心に配信しているチェーンなので、NFTとも相性がよいと言えるでしょう。
④BitTorrent FileSystem(BTFS)を利用
APENFTは、BitTorrent FileSystem(BTFS)を利用しています。
BitTorrent FileSystem(BTFS)は、TRON財団が開発を進めている分散型ストレージスペースシステムです。
分散型ストレージは、ブロックチェーン上に存在する空いているストレージを有効活用し、データを分散的に管理します。
従来のWeb2のサービスでは、中央集権体制であるため、1か所にデータが集中して管理されていました。
しかし、APENFT上のデータは分散管理されているため、よりトラストレスかつ安全にデータが管理されていると言えるでしょう。
⑤APENFT VIP Clubが存在する
APENFTにはVIP会員のためのクラブが存在します。
会員となるためには、Genesis NFTが必要です。
APENFT MarketPlaceのために特別に鋳造されたもので、限定NFTとして、合計1万枚が発行されています。
VIPクラブの会員になると、トロンエコシステムの多くのプロジェクトのホワイトリストにアクセスできるほか、さまざまな限定特典を受けることができます。
レギュラー、レア、エピック、レジェンダリーの4つのグレードに分けられており、グレードが高いほど多くの特典が得られる仕組みです。
4つのグレードは、TronLinkウォレットに保有している資産の量によって決まります。
APENFTでNFTを購入するための準備
出典:Pixabay
APENFTでNFTを購入するために、以下2点の準備が必要です。
- TRXもしくはUSDT、USDD
- TronLinkウォレット
出品の場合は、650TRXが必ず必要となりますので、注意しましょう。
TRXもしくはUSDT、USDDを用意する
APENFTマーケットプレイスでNFTを購入するには、TRX、USDT、USDDを使用します。
TRXは国内仮想通貨取引所のBITPOINTとHuobiJapanで購入が可能です。
もしくは、他の国内仮想通貨取引所でTRX購入用の仮想通貨を用意し、Binanceへ送金してから、TRXと交換するという方法もあります。
同じく、USDT、USDDもBinanceなどの海外取引所で購入できます。
TronLinkウォレットを導入する
TronLinkはTronネットワーク専用のウォレットです。
APENFTマーケットプレイスはスマホアプリには対応していないため、ブラウザで購入や出品を行う流れとなります。
そのため、TronLinkをChromeの拡張機能として導入するのが効率的でしょう。
ここでは、拡張機能としてTronLinkをダウンロード、インストールする手順を紹介します。
以下の公式サイトから、「Browser Extension」をクリックしてください。
出典:TronLink
カーソルを合わせると、「Chrome Web Store」が候補として表示されるのでクリックします。
「Chromeに追加」をクリックしてください。
「拡張機能を追加」をクリックしましょう。
画面右上の拡張機能のアイコンからTronをクリックしてください。
以下の画面が表示されたら「ウォレットを作成します」をクリックします。
ユーザー規約に同意したら、ウォレットのパスワードを設定してください。
次に、パスワードを入力して、ニーモニックフレーズをバックアップしてください。紙とペンで書き写しておくと良いでしょう、
書き写し終わったら、「安全にバックアップしました」をクリックします。
次に、ニーモニックフレーズの確認入力画面が表示されるので、バックアップしたものを入力してください。
以下の画面になれば、設定は完了です。
APENFTで出品する方法
出典:APENFT
出品する方法は簡単です。
注意が必要なのは、コレクション作成のために650TRX必要な点です。
NFT出品に必須のコレクションは無料では作れません。
それ以外はOpenSeaでの出品の流れと同じと考えればよいでしょう。
「CREATE」をクリック
TOP画面から「CREATE」をクリックします。
「Upload Files」をクリックします。
アップロードできるファイルの種類は以下です。
- JPG
- PNG
- GIF
- MP4
- MP3
- GLB
- GLTF
最大120MBまでなので気を付けましょう。
NFTにするファイルをアップロードする
ここからは、NFTにするファイルをアップロードします。
それぞれ項目に入力します。
Asset NameにはNFTの名称、Asset DescriptionにはNFTの説明を入力します。
Attributesはオプションなので、コレクティブルの出品でなければ空欄で良いでしょう。
次にAssetを1つにするか、複数にするかを選びます。
1つの場合はSingle、複数の場合はMultipleを選んでください。
コレクションを作成し650TRXを払う
最後に注意しなければいけないのは、コレクション作成です。
コレクションを作成しないと、NFTは出品できません。
Addを押してコレクションを作成してください。
以下の画面が表示されるので、コレクション名と説明、650TRXがかかることに了承するチェックボックスにチェックを入れてください。
その後「Create」をクリックします。その後は署名を求められるはずですので、画面に従い進んでください。
これで、出品は完了です。
APENFTで購入する方法
出典:Pixabay
APENFTでNFTを購入する方法はシンプルです。
通貨は以下が利用できます。
- TRX
- WTRX
- USDD
- USDT
「Explore」をクリックします。
すると、一覧画面が表示されます。
左側にフィルタを設定する箇所があるため、販売ステータスや値段などを設定してみてください。
好みのものが見つかったら、クリックし、後は購入するだけです。
よくある質問
APENFTのエアドロップはされていますか?
BITPOINTでは、2023年6月10日まで、毎月10日に100TRXを保有しているユーザーにAPENFTトークン(APENFTのガバナンストークン)がエアドロップされます。
参考:TRX保有者に対するAPENFTのエアドロップへの対応について(第13回)
APENFTに出品されているBAYCTronやTpunksは模造品ですか?
現在APENFTのランキング1位(2022年7月時点)のBAYCTronは贋作ではありません。
以下ツイートにもあるように、APENFTFoundationとBored Ape Yacht Clubは戦略的パートナーシップを結んでいます。
Tpunksについても同様で、APENFTは関係を戦略的パートナーシップと述べています。
以下の画像のように、アイコンの横に公式マークのついているものは、提携が結ばれていると考えてよいでしょう。
公式マークがついていないもので、他の有名NFTと似通ったものは模造品の可能性が高いので、十分注意してください。
まとめ
APENFTは芸術振興に力を入れるAPENFTFoundationを母体に持つNFTマーケットプレイスです。
APENFTはTRONネットワーク上に展開されるため、基軸通貨はTron(TRX)となります。
仮想通貨市場が低迷する中、堅調に価格が推移するTron(TRX)に興味がある人は、APENFTでNFTの売買をしてみると良いでしょう。
コレクションを作成する際に、手数料として640TRX必要となりますが、ERC-721に準拠したNFTを出品できます。
NFTの売買益の他に、もしかするとTRXが値上がりして、キャピタルゲインを得られるかもしれません。