NFTは様々な理由で、「やめとけ」「怪しいよ」「どうせ損するよ」と言われがちです。
しかし、そこで諦めてNFTについて度外視してしまうと、これからの変革についていけなくなるかもしれません。
そうならないように本記事では、「NFTはやめとけ」と言われている理由と、そこで諦めるともったいない理由について解説しています。
✅NFTを危険と思ってしまうのは、正しく理解されていないから
✅NFTはセキュリティ面でまだまだ途上であり、課題も多い
✅一方で、少しずつ用途が広がり、大手企業も次々と参入を始めている
✅NFTを正しく理解して、これから出てくる新しいサービスに注目していこう
「NFTはやめとけ」言われる4つの理由
「NFTはやめとけ」と言われている4つの理由を解説します。
そもそもNFTが理解されていないから
そもそもNFTとは何なのかが理解されずに、「やめとけ」と言われていることがあります。
何も知らない人からすると、デジタル画像が高値で取引されている事例などを理解するのは非常に難しいでしょう。
NFTとは、「画像に固有のIDをつけて、唯一無二を証明する技術」のことです。
野球ボールに有名選手がサインをすることによって、ただの野球ボールが有名選手のサインが入った価値のある野球ボールになります。NFTはデジタルデータに対してサインできる技術と言えます。
NFTのサインが入ることで「誰が、いつ、どのように取引したのか」が、ブロックチェーン上に記録されます。
この技術により、ネット上で唯一無二の画像データになることで価値がつき、売買が可能になります。
注意するべき点はNFTにすれば必ず価値が付くわけではないという点です。NFTは価値が付く可能性をデジタルデータに与えただけにすぎません。
有名選手のサインであれば価値が付きますが、普通の人がサインを書いたとしても価値は付きません。どんな価値があるのか、しっかりと考える必要があります。
NFTの理解が世間に浸透することによって、NFTへのイメージが変わるかもしれません。
詐欺被害に遭う人がいるから
NFT界で横行する、詐欺被害も「やめとけ」と言われる原因の一つでしょう。
NFTの詐欺事例は下記のとおりです。
・見た目が全く同じの偽物NFTを買ってしまう
・SNSやDiscordでDMで美味しい話を持ち掛けられ、仮想通貨やNFTをだまし取られてしまう
・見た目がそっくりな偽サイトにアクセスして、仮想通貨などをだまし取られてしまう
人気プロジェクトのアカウントになりすましたり、偽URLへ誘導されるなどの詐欺行為が横行しています。
引っかかってしまうと、NFTが盗まれたり、ハッキング被害に遭う危険性もあります。
こういった詐欺被害を防ぐためにも、下記のことを実践するのがおすすめです。
・必ず公式サイトから購入ページにアクセスする
・NFT関連のDMは無視する
・身に覚えのないNFTは触らない
・ウォレットを分けてNFTを管理する
上記のことを守っておくだけで、詐欺被害に遭う確率はかなり下がります。
価格が下落するものがあるから
NFTの発売直後は盛り上がりを見せるものの、その後価格が下落するNFTプロジェクトがほとんど。
この事実により、「やめとけ」と言われることも少なくありません。
実際に、リリースして数ヶ月後に価格が下落し、初期価格より下回ることもあります。
NFTは、リリース直後に価格が下落する場合が多く、そこから衰退するプロジェクトもあります。
NFTは、投資の側面があります。日本において投資に対するイメージは改善傾向にありますが、まだまだ発展途上と言えるでしょう。そのためNFTはやめとけと言われる原因の一つとなっています。
超高額取引が少なくなったから
NFTが流行していた当初と比べると、高額取引や取引量自体も減少傾向にあります。そのため「もう終わりだ。やめとけ。」と考える人も少なくありません。
実際にNFTが流行しだした2021年には、下記のような超高額取引の事例が多く発生しました。
・『CryptoPunks』が約1700万円で取引
・日本人小学生が書いたボクセルアートが約80万円で落札
・インドネシア人の大学生の自撮り写真が、合計で1億円以上の取引額に
しかし、現在、このような超高額な取引事例は少なくなりました。
NFT市場の盛り上がりが一旦、落ち着いたように感じます。
「NFTはやめとけ」で諦めるともったいない3つの理由
「NFTはやめとけ」で諦めるともったいない3つの理由を解説します。
投資対象になるから
やめとけと言われる理由の裏返しにはなりますが、NFTは価格が変動するため投資対象になります。
数千円など少額で手に入れたNFTの価格が上昇し、今では数十万など高額で取引されるようなコレクションになり、利益を出している方もいます。
実際に、国内NFTを代表する『CryptoNinja Partners(以下、CNP )』は、リリースから右肩上がりに価格が上昇しています。
(引用元:OpenSea)
CNPは、0.001ETH(約200円)でリリースされましたが、執筆時点ではフロア(最低)価格が2ETH(約40万円)となっています。
リリース当初と比べると、価格はなんと約2000倍。
NFTはマーケティングやユーティリティ、ETH自体の価格など、多くの要素が複雑に絡み合って価格を形成します。今後も大きく価値を上げるプロジェクトが出てくるかもしれません。
用途が広がっているから
NFTはアートとして売買されるだけでなく、様々な用途で使われています。
<イベントのチケット>
✔️格闘技イベント「RIZIN」
(引用元:RIZIN)
格闘技イベント「RIZIN」では、試合を最前列で観戦できるVIP席のチケットをNFTとして販売しました。
オークション形式で販売され、試合観戦後も、NFT売買の仕組みを活かして、転売も可能です。
所有者には、秘蔵映像やデジタルフォトブックなどの特典が与えられます。
こういった特典や転売できる機能を持つのは、従来のチケットとは違うNFTならではの魅力といえます。
✔️サッカークラブ「パリ・サンジェルマン(以下、PSG)」
(引用元:ペイメントナビ)
世界的に有名なサッカークラブPSGが、日本の3チームと対戦するJAPANツアーでも、NFTチケットが販売されました。
NFTチケットを購入することで、試合をVIP席で観戦できたり、記者会見や番組収録などの見学ができたりと、選手をより近くで見ることができます。
こちらもNFTチケットも転売が可能です。
このようにイベントチケットとしての活用が今後も増えてくるでしょう。
<証明書>
千葉工業大学は、株式会社PitaPaと共同で、国内初となるNFTによる学修歴証明書を発行しました。
(引用元:千葉工業大学)
学修歴証明書をNFTで発行することで、学歴詐称リスクを軽減し、一貫性・透明性・公平性を備えた学修歴の迅速なやりとりが可能になります。
これは仮想通貨のウォレットで証明データを管理でき、様々なプラットフォームに接続することができることで成立します。
記録の改ざんができないブロックチェーン技術を活かした、学修歴証明書のNFTによる発行は、卒業後の幅広いキャリア形成の後押しにも繋がります。
NFTは他にもSNSのアイコンやゲームなど、幅広い業界や分野で活用され始めています。
事例をみると、NFTが身近なものになりつつあることがわかります。
多くの有名企業や著名人が参入しているから
多くの有名企業や著名人もNFT事業を仕掛けています。
企業や著名人 | 内容 |
ディズニー | 2021年にNFTコレクションを発売し、即完 |
楽天 | 独自のNFTマーケットプレイスを展開。アニメや音楽、スポーツなどエンタメ関連のNFTを扱う |
吉本興業 | 渾身のネタを撮り下ろしたコンテンツ『よしもとNFTシアター』を発売 |
西野亮廣さん(キングコング) | NFTコレクション『Halloween Poupelle』をリリース |
香取慎吾さん(元SMAPメンバー) | 『香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト』でパラスポーツを支援 |
また、Twitter社は、NFTを保有し、ツイートすることで仮想通貨が稼げる『TwitFi』というNFTゲームをリリースしました。
このようにNFTは、各分野で時代を先取りしたい大企業や著名人が多く参入している分野です。
特に著名人のファンがNFTに興味を持てば、より世間に浸透することになると予想できます。
NFTを正しく学ぶ3つの方法
NFTを正しく学ぶための学習方法を3つ紹介します。
YouTube
NFTを正しく学ぶためには、YouTubeなどの動画で学ぶのがおすすめです。
また手軽に学べて、継続しやすい点がメリットです。
下記におすすめの動画をまとめておきます。
人物 | 動画 |
中田敦彦さん | 【NFTとメタバース①】デジタル資産になぜ数十億円もの買いがつくのか?世界の未来はどう変わる? |
おもちさん | 【NFT入門セミナー】初心者向けにわかりやすく解説! |
ビジネス+ITチャンネル | 【マンガで解説】NFTとは?わかりやすくデータに何十億円もの価格が付く理由を解説します! |
音声配信
音声配信では、実際にNFT業界で活動・発信しているインフルエンサーたちの話を聞くことができるので、よりリアルな情報がゲットできます。
Voicyは、日本発の音声配信メディアであり、ラジオ感覚でNFTについて学ぶことができます。
下記のインフルエンサーは要チェックです。
人物 | チャンネル |
イケハヤ氏 | イケハヤラジオ |
Paji氏 | 裏・パジちゃんねる |
しゅうへい氏 | 猫のように生きてみるラジオ |
通勤時間やちょっとしたスキマ時間に聴いてみましょう。
TwitterでもNFTに関する情報をゲットできます。
特に下記の方は、NFTに関する有益な情報発信をされています。
Twitterではインフルエンサーをフォローしておくだけで、網羅的にNFTについて学ぶことができます。
まとめ
NFTは「やめとけ」ですますともったいない、これから変革をもたらす可能性がある技術です。
すでに身近なものになりつつあり、投資対象としても注目されています。
2022年は国内発のNFTコレクションが多数リリースされ、盛り上がりを見せました。
今後、さらなるNFTの発展に取り残されないようにするためには、今のうちに少しでもNFTという技術に触れてみるのがおすすめです。