今回は、Openseaに次ぐNFTマーケットプレイスの「x2y2」について徹底解説します。
こちらのサービスは「Openseaよりも手数料が安い」ことで話題になっており、Openseaとかなり差別化されています。ぜひ本記事を通して概要を理解してください。
記事をザックリ要約!
✅x2y2はOpenseaに対抗するNFTマーケットプレイスを目指す
✅リリース時にはOpenseaにヴァンパイア攻撃を実施した
✅将来的にはDAOとして組織運営をすることを発表した
✅x2y2の手数料は0〜0.5%と変動があるものの低水準
はじめに:「x2y2」とは?
まずは、「x2y2」について簡単に概要を確認しましょう。
そもそもx2y2とは、イーサリアムを基盤にした新しいNFTマーケットプレイスです。
NFTマーケットプレイスと言えば、世界的に「Opensea」というサービスが人気です。
しかし、今回紹介するx2y2はそんなOpenseaに対抗するサービスになることを目標にプロジェクトがスタートしました。
実際、サービス開始時にはOpenseaユーザーを対象にNFTの無料配布(エアドロップ)を行い、早くもユーザーの取り合いを始めています。
(ちなみに、このような行為を仮想通貨界隈では「ヴァンパイア攻撃」と呼びます。既存のプロジェクトよりもお得なインセンティブを提供して、既存のユーザーやプラットフォームの流動性を奪い取ろうとする行為です。)
では、なぜ今Opensea以外のプラットフォーム(x2y2)が注目を集めるのでしょうか。Openseaがサービスとして有益だったら、こんな事は起きないはずです。
その背景には、「中央集権型の管理体制」があります。中央集権とは一般的な企業の形態で、一部のボス・上層部の人間の決定で全体が動くというもの。
これを聞くと、「それで何が悪いの?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、Openseaのような世界的に影響力の強いサービスでそれを行ってしまうと、市場がある種の独占状態になり、ユーザーが損をしてしまいます。
具体的には、手数料が高く設定されることが挙げられます。
次に、このような背景を踏まえた上で、x2y2の特徴を3つほど見ていきましょう。
Openseaと比較することで、サービスの立ち位置が明確になるので、わかりやすいですよ。
Openseaにないx2y2の3つの特徴
ここからは、x2y2の特徴を解説します。その特徴というのがこちら。
①完全な分散型NFTマーケットプレイス(DAO)を目指している
②手数料が安い
③NFTの3D/VR表示(予定)
Openseaの現状と比較しながら解説するので、ひとつずつ見ていきましょう。
特徴①:完全な分散型NFTマーケットプレイス(DAO)を目指している
1つ目の特徴は、x2y2が将来的に「完全な分散型のNFTマーケットプレイス」を目指している点です。つまり、DAOの形態でのプラットフォーム運用を目指しています。
DAOとは「分散型自律組織」の略称で、先ほど紹介した「中央集権組織」とは真逆の考え方を基にした組織づくりが特徴です。
つまり、大きな力を持ったボスなどが存在せず、所属するメンバーが全員同じ権力を共有することになります。
もちろん、DAO・中央集権組織のどちらにもメリットとデメリットが存在しているため、どちらか片方が良い・悪いとはっきり断言することはできません。
しかし、現状としてNFT市場を牛耳っているOpenseaに対抗する新たなプラットフォームとして流行りのDAO運営を採用することは非常に魅力的です。
特徴②:手数料が安い
2つ目の特徴は、Openseaに比べて手数料が安い点です。
Openseaの手数料が「2.5%」なのに対し、x2y2の手数料は「0〜0.5%」に設定されています。
0〜0.5%と表記したのは、x2y2の手数料が変動するからです。具体的には、2022年4月は0%で、5月は0.5%に設定されました。また、8月中は再度手数料が0%になっています。
Openseaとの差は2%〜2.5%。数字としてはあまり大きな差のように思えませんが、NFTの売買では大きなお金が動きます。
また、Openseaしか利用できない状態で手数料が2.5%に設定されている状況と、Opensea以外の選択肢もある状況で2.5%というのは、意味合いが全然違います。
そのため、Openseaの最大のライバルとしてx2y2が成長することはユーザーの我々にも非常に大きなメリットがあります。
特徴③:NFTの3D/VR表示(予定)
そして、3つ目の特徴がNFTの3D/VR表示が新機能として実装される点です。こちらはx2y2のロードマップによって公表されているもので、あくまで予定です。
※「Possible Long Term Features」で3D/VR表示について言及されています。
他にも、Openseaにはないような新機能をコミュニティの意見を参考に随時追加していく予定なので、x2y2から目が離せません。これぞまさに、DAOらしい経営体制と言えるでしょう。
詳しいロードマップについて知りたい方は、公式HPをご覧ください。
x2y2とLooksRareの違いは?
ここまで、Openseaに対抗するNFTマーケットプレイスとして「x2y2」を紹介してきましたが、もう1つ同じようなプラットフォームが最近誕生しました。
その名も「LooksRare」です。実はx2y2よりも先にLooksRareのほうがリリースされており、Openseaに対してヴァンパイア攻撃を行ったことで話題になりました。
しかし、こちらのプラットフォームはあまり順調に成長しているとは言えません。と言うのも、一時はLooksRareの相場は上昇傾向にありましたが、2022年8月現在は低迷しているのが現状です。
この原因として「ウォッシュトレードが大量に発生した」ことが考えられます。これにより、虚構の価格上昇が起きてしまったのです。
(ウォッシュトレードとは、同一人物が保有している資産を売りに出し、そのまま買い戻す取引のこと。通常、取引には手数料が付き物なので、この行為自体にはメリットはありませんが、取引誘引のために行われることがあります。ただ、ウォッシュドトレードは他の投資取引ではすでに禁止されており、仮想通貨界でも問題視されています。)
まとめ:x2y2でお得にNFTを購入しよう
今回は、Openseaに対抗する新しいNFTマーケットプレイスである「x2y2」について解説しました。
x2y2はOpenseaよりも手数料を安くし、よりユーザーに優しい分散型のプラットフォームのため、うまく差別化されています。
しかし、実際にはすごく順調に進んでいるというわけではありません。例えば、Openseaユーザーへのエアドロップを行った際にはサーバーがダウンしてしまったのです。
そのため、これからの成長には期待しながらも、焦らず気長に待つほうが良いかもしれません。
ただ、今後も本サービスが大きくなる可能性は十分にあるので、NFT・仮想通貨の波に乗り遅れたくない方は海外ニュースをチェックしておきましょう。
というわけで、今回は以上です。