ガス代0円のゲーム特化!「Oasys」の特徴やNFTを紹介

NFTを利用するブロックチェーンゲームなどをプレイしていると、日常的に取引するため、多くのガス代が発生します。
日常的に発生するガス代が参入障壁となっているため、仮にガス代が安いとしても抵抗を感じるユーザーは多いでしょう。
こうした参入障壁を取り除くために立ち上げられたブロックチェーンの1つに、「Oasys」が挙げられます。

この記事では、ユーザーのガス代を0円にするゲーム特化のブロックチェーン、Oasysの概要や特徴などを紹介します。

この記事のザックリ要約!
✅Oasysはトランザクション処理が高速かつユーザーのガス代が無料のブロックチェーン
✅大手ゲーム会社など、多くの有名企業がOasysに参加している
✅Hub(レイヤー1)とVerse(レイヤー2)に分かれている
✅Verseは複数あり、条件を満たせば誰でも自分のVerseを作成できる
✅Oasys発のNFTプロジェクト「OASYX」を保有すると、さまざまな特典が得られる

稼働しているVerseやNFTについても紹介するので、Oasysが気になる人は本記事を読んでプロジェクトの全体像を確認してください。

Oasysとは

Oasys Hub

Oasysは「Blockchain for The Games」をテーマに構築された、ゲーム特化のブロックチェーンです。
2022年2月8日にプロジェクトが発足し、2022年12月12日にメインネットの立ち上げが完了しました。

Oasysを開発するのは、2018年からブロックチェーンのサービスやゲームを開発・運営している、double jump.tokyo社・CryptoGames社・MCH社の3社。

また、設立チームには以下のような業界トップクラスのメンバーが見られます。
・Gabby Dizon氏(Yield Guild Games 共同創業者)
・中谷始 氏(バンダイナムコ研究所 代表取締役社長)
・上野広伸 氏(double jump.tokyo 代表取締役CEO)
・國光宏尚 氏(gumi 創業者、Thirdverse代表取締役CEO)
・内海州史 氏(セガ取締役副社長、PlayStation創設メンバー)

ネイティブトークンはOAS

Oasysでガス代などの支払いで使うトークン(=ネイティブトークン)は、Oasysの独自トークンであるOASです。

OASはメインネットの立ち上げが完了したタイミングで海外の取引所に上場し、取引を開始しました。
販売当初のOASの価格はおよそ9円で、2022年2月22日時点では15円ほどまで上昇しています。

CoinMarketCap|Oasys

bitbankなどの国内取引所でも取り扱われる予定なので、将来的には扱いやすいトークンとなるでしょう。

2023年4月3日、OSAがbitbankで国内初上場しました。
2023年6月1日時点での価格は9.871円です。
国内取引所でも取り扱われ、GameFi領域のエコシステムの拡大に繋がることを期待されています。(2023年6月1日追記)

有名企業21社がバリデーターとして参加

Oasys上の取引が正しいものかどうかをチェックすることで、システムの根幹を支える役割のことをバリデーターと呼びます。

メインネットの立ち上げとともに選ばれたバリデーターとして、ブロックチェーンやゲームなどの業界で有名な21の企業がOasysに参加しています

とくに注目したいのが、日本で大ヒットゲームを販売しているゲーム企業の存在です。

企業名関連作品
Bandai Namco Research(バンダイナムコ研究所)・テイルズ オブ シリーズ
・アイドルマスター シリーズ
・ドラゴンボール シリーズ
gumi(グミ)・誰ガ為のアルケミスト
・ファントム オブ キル
・クリスタル オブ リユニオン
Netmarble(ネットマーブル)・セブンナイツ シリーズ
・ニノ国:Cross World
・七つの大罪 スマートフォンシリーズ
NHN PlayArt・ディズニー ツムツム
・妖怪ウォッチ ぷにぷに
・#コンパス シリーズ
SEGA(セガ)・ソニック シリーズ
・龍が如く シリーズ
・ぷよぷよ シリーズ
・ファンタシースターオンライン シリーズ
SQUARE ENIX(スクウェアエニックス)・ファイナルファンタジー シリーズ
・ドラゴンクエスト シリーズ
・キングダムハーツ シリーズ

※企業名アルファベット順

これらの企業が、今後Oasys上でブロックチェーンゲームをリリースする可能性は高いと考えられます。
現に、SEGA社の三国志大戦を題材としたカードゲームの開発が発表されました。
そうなれば、ブロックチェーンゲームに新規参入するユーザーの増加が期待できるでしょう。

DMM社やSoftbank社も参加

上記のバリデーター以外にも、DMM社やSoftbank社がOasysへの参加を発表しました。

DMM社は2022年7月におこなわれたプライベートトークンセールにも参加しており、2023年夏頃にブロックチェーンゲームをOasysベースでリリースする予定です。
Softbank社はバリデーターになることが決定しており、今後のOasysとのコラボレーションについて模索しています。

次々と大手企業の参加が公表されるOasysに、これからも目が離せません。

Oasysの特徴

Oasys|Ecosystem Design

Oasysの特徴として、次の5点が挙げられます。
・トランザクションの高速処理とガス代無料
・Hub(レイヤー1)とVerse(レイヤー2)に分かれている
・用途の異なる3種類のトークンを利用できる
・ユーザーと開発者ともにステーキング機能で稼げる
・誰でもVerseの作成が可能

こうした特徴により、ゲーム開発者は誰でもOasys上で経済圏を生み出すことが可能です。
既存のブロックチェーンゲームの問題点を解消できる特徴となっているため、これまでブロックチェーンに馴染めなかった企業や開発者も、Oasysに参加しやすいでしょう。

高速処理かつガス代無料を実現

ブロックチェーンに参加する際に大きな障壁となる、処理速度やガス代の問題を解決できるよう、Oasysは高速処理とガス代無料を実現させています

処理に時間のかかる要因を徹底的に排除することで、ブロックチェーンを使わないゲームと同等の速さでトランザクション(=取引)を処理できます。
ガス代については開発者が肩代わりする形で構成されており、ユーザーは余計な支払いを気にせずゲームをプレイ可能です。

処理速度とガス代の問題を解消したブロックチェーンゲームは、一般的なゲームと遜色ないゲーム体験を生み出せるでしょう。

HubとVerseに分かれている

処理速度とガス代の問題を解消したのは、HubとVerseに分かれているレイヤー構造です。

Oasys|Ecosystem Design

レイヤー1のHubでは、従来のブロックチェーンと同様にガス代を使い、ブロックチェーンおよびVerse間のブリッジや、ステーキングなどの取引をおこないます。
レイヤー2のVerseはユーザーが遊ぶゲームアプリを展開するブロックチェーンであり、「◯◯ Verse」という名称でいくつも作成されます。

ゲーム特有の大量なトランザクション処理は各Verseですべて処理されるので、Hubでの負荷を最小限に抑えることが可能です。

用途に合わせたトークンを利用できる

Oasysで利用できるFT(=仮想通貨のような代替性トークン)やNFTは大きく分けて3種類あります。

トークンの種類特徴
vFT/vNFT特定のVerseでのみ使用できる
oFT/oNFTすべてのVerseや別ブロックチェーンで利用できる
exFT/exNFTOasys以外のブロックチェーンで作成されたoFT/oNFT

利用したい範囲に応じたトークンを発行することで、柔軟性の高い運用ができるでしょう。
たとえば、ゲーム内通貨をvFTとして発行したり、外部ブロックチェーンで使えるoNFTを発行して相互運用性を高めたりする運用方法が考えられます。

ステーキング機能で稼げる

Oasysにはバリデーターに対してOASをステークする機能が実装されており、ステークしたユーザーと、ステークされたバリデーターの両方が報酬を得られます。

Oasys|Staking

ユーザーはステークしているOASの量に応じた報酬が与えられ、バリデーターはユーザーの報酬のうち10%が分配される仕組みです。
バリデーターによってはステークしているユーザーを対象にしたキャンペーンを実施している場合があるので、ステーキング先を選ぶときは注意が必要でしょう。

なお、ステーキング額が1000万円を超えているユーザー・組織は、バリデーターになることが可能です

誰でもVerseの作成が可能

100万以上のOASトークンをデポジット(入金)することで、誰でもVerseを作成できます。
テストネットであれば、Faucetで入手できる無料トークンを使ってVerseを構築することも可能です。
OasysはEVM互換があるため、イーサリアムで作られたアプリの移行も簡単におこなえるでしょう。

なお、自分のVerseを作成しなくても、既存のVerseに直接問い合わせて許可を得られれば、自分のアプリをOasys上に展開できます。

(参考)Oasys|document for builder

稼働しているVerseの例

2023年2月時点で作成済みのVerseは、以下の5つです。
MCH Verse
TCG Verse
HOME Verse
Chain Verse
Saakuru Verse

前述したとおり新しいVerseは誰でも作成できるので、今後も多くのVerseが追加されていくでしょう。
ここでは、上記5つのVerseについて詳しく解説します。

(参考)OASYS|Verse

MCH Verse

MCH Verse

2018年から稼働しているブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」を開発したMCH社のVerseです。

「ゲームにかけた 時間も お金も 情熱も、 あなたの資産となる世界」の創造を目指しており、My Crypto Heroesなどのゲームが展開されています。
MCH Verseの基軸通貨となっているのは、My Crypto Heroesの通貨として使われているMCHトークン。

限定セールに優先参加できるMCH Verse Passを発行するなど、経済圏の形成に向けた取り組みを積極的におこなっています。

TCG Verse

TCG Verse

TCG(トレーディングカードゲーム)に特化した、CryptoGames社のVerseです。

2019年からサービスを開始している「CryptoSpells(クリプトスペル)」や、さまざまなNFTをカードにしてプレイできる「NFTWars」などのTCGゲームが稼働しています。
TCG VerseのガバナンストークンとしてTCGCトークンが発行されており、TCG Verse内でカードを強化する用途にも使えます。

HOME Verse

HOME Verse

2018年からブロックチェーンゲームやNFTの開発・販売をおこなっている、double jump.tokyo社のVerseです。

BRAVE FRONTIER HEROES(ブレイブフロンティアヒーローズ)やALKENOME MONSTERS(アルケノームモンスター・アルケモン)などが開発されています。

ちなみに、SEGA社の三国志大戦ゲームが開発されているのも、このVerseです。

Chain Verse

Chain Verse

未来都市を舞台とした戦略ゲーム「ChainGuardians」の運営が開発をしているVerseです。

ChainArenaやChainGunniesといったゲームが開発され、2022年末に稼働を開始しています。
ChainGuardiansではガバナンストークンCGGが発行されている点から、CGGトークンを中核とした経済圏の形成が考えられるでしょう。

Saakuru Verse

AAG|saakuru

Web3インフラストラクチャ企業であるAAG(Achip & Achair Global)社のVerseです。

AAG社はSaakuru Verseを高性能なブロックチェーンと捉えており、ゲームに限らずさまざまな分野のdAppの開発を目指しています。
たとえば、Saakuru Verseで最初に展開されたアプリである「goga」は、AIをベースとしたeラーニングdAppとしてリリースされました。
Saakuru Verseでの開発者を募集しているため、Verseでアプリを開発したいのであれば問い合わせるといいかもしれません。

ちなみに、AAGにはPlay to Earnギルドの一面もあり、スカラーシップの申請も受け付けています。

NFTプロジェクト「OASYX」について

OASYX

Oasysを象徴するNFTコレクションとして「OASYX」が作られています。
OASYXは1万点が発行され、そのうち7000点が2023年1月7日のフリーミント形式で配布されました。
最初はMAYU(繭)の状態ですが、2023年2月28日のリビールによってAUへと姿を変え、NFTキャラクターの特徴が明らかになります。

Medium|OASYX — MAYU and AU

Kigen(起源)やISHI(石)といった特徴によって、AUの見た目は決められています。

メタバースやゲームで活用できる

OASYXの保有者には、Oasys上で展開されるメタバースやゲームで利用できるユーティリティが提供されます。

たとえば、将来的に公開されるOasysメタバースでは、OASYXキャラクターの姿を模したアバターが提供される予定です。
また、それぞれのVerseで開発されているゲームによっては、OASYX保有者にキャラクターやトークンを提供する計画があるようです。

ほかにも、OASYX保有者向けのOASトークン抽選キャンペーンがすでにおこなわれています。

ゲームクリエイターのレジェンドが監修

OASYXの世界観の監修を務めているのは、伝説のゲームクリエイターと名高い鈴木裕 氏。

鈴木裕 氏は、SEGA社の名作タイトルである「バーチャファイター」シリーズや「シェンムー」シリーズなどを生み出したことで有名です。
イラストレーターのGODTAIL 氏などの協力も得て、クオリティの高いNFTコレクションを仕上げました。

シリーズ化が予定されている

鈴木裕 氏が手がけた1万点のNFTコレクションは、OASYXのシリーズ1と銘打たれています。
今後シリーズ2、シリーズ3と展開していき、ファッションアイテムやゲーム内ガジェットなど、幅広いタイプのNFTが作られるとのことです。

なお、シリーズごとに監修者が異なり、いずれも伝説のゲームクリエイターと呼ばれる巨匠が監修します。

バーチャファイターシリーズ3作とコラボ(2023年6月1日追記)

(出典:PRTIMES

2023年3月17日、第一弾の監修も務める鈴木裕氏が手がけたセガの大人気3D格闘ゲーム「バーチャファイター」シリーズ3作とのコラボを発表しました。

コラボが決定したのは以下3作です。
・バーチャファイター
・バーチャファイター2
・バーチャファイター3

3作より11のキャラクターがコラボ。
「VF玉繭 ~VF MAYU~」および「VF AU」の名称で3月中に配布され、4月にキャラクターの公開(リビール)がされました。
コラボNFTは第一弾の10,000体のうち1,000体提供された。

シリーズ2:RYUZO(2023年6月1日追記)

https://twitter.com/oasyx_official/status/1663842237787275264?s=20

2023年5月31日シリーズ2となるRYUZO(龍造)が発表されました。

このシリーズは、卵であるMARYUからRYUを育てるという育成型NFTとのことです。
育成の流れは以下のとおり。
・Hubレイヤーで手に入れたMARYUをVerseレイヤーにブリッジし、孵化させる。
・孵化したRYUはSBT(譲渡や取引のできないSoulbound Token)になる。
・RYUは育てることで成長し、第5世代まで新しいMARYUを生み出すことが可能。
・新世代のMARYUはHubレイヤーでNFTとして生成され、譲渡・取引が可能。
・MARYUは世代ごとに最大10000個排出される。

OASYX公式|シリーズ2RYUZO発表

また、条件を満たしたシリーズ1のホルダーにMARYUをエアドロップしている。
全ての情報は2023年6月1日時点では公開されていません。
公式ツイッターなどで詳細の発表を待ちましょう。

tofuNFTで取引可能

OASYXを含め、Oasysで展開されているNFTはtofuNFTで取引できます

tofuNFT|OASYX

tofuNFTは日本発にして最大級のマルチチェーンNFTマーケットプレイスで、Oasys以外にも30以上のブロックチェーンに対応しています。

今後登場するVerseすべてに対応する予定で、独自カスタマイズ可能なNFTマーケットプレイスをVerseごとに提供する用意もあるようです。

(参考)PR TIMES|NFTマーケットプレイスtofuNFT、Oasysが展開する全Verseに対応。Verse内ゲームに対し、インゲーム/WEBベースで独自カスタマイズ可能なNFTマーケットプレイスを提供へ。

まとめ:今後増えるVerseにも注目

Oasysは通常のゲームと変わりない処理ができる高性能なブロックチェーンで、数々の大手企業が参加・支援しています。
すでにOasysに参加しているバリデーターが新しいVerseやゲームを作ることで、さらなる発展が期待できるでしょう。
これから日本で広く周知されていく可能性が高いので、Oasysが気になったのであれば、今後登場するVerseやアプリに注目してみてください。

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