2021年に入り、仮想通貨とともに「NFT」が世界で大変な盛り上がりを見せてきましたが、今夏ころから国内でも「NFT」に関する日々の発信が増えていることは皆さん感じているかと思います。
デジタルアートが高額で取引されたり、有名アーティストや、プロスポーツチームなどがNFTを用いたデジタル限定品を出品したり、楽天、ミクシィ、LINE等の様々な国内企業がNFT事業に参入する報道を見かける機会が多くなっています。
それでは、NFTの市場ははどの位の規模で、どの位伸びているのでしょうか。また、業績拡大や成長期待が大きい企業はどんなところがあるのかを見ていきたいと思います。
NFTの市場規模はどれくらい?
DappRadarの市場レポートによると、2021年7~9月期のNFT取引高は、106億7000万ドル(約1兆1945億円)と前期(4~6月)比で704%増と脅威的な伸びを見せており、9月時点のNFT市場の合計時価総額は142億ドル(約1兆5,885億円)だそうです。また、NFTのマーケットプレイスを独占しているとも言ってよいOpenSea(オープンシー)の売上高も昨年12月の平均取引量は10万ドルを下回っていましたが、今年の8月には始めて12億ドルを突破したようです。(Blockcryptoのデータ)
国内市場規模については、2021年のデータはまだ公開されていませんが、2020年は約300億円でした。世界の市場と比べるとまだ数十分の1の規模ですが、過去の仮想通貨や他の流行も欧米から日本には数年遅れてやってきましのたので、まだまだこれから急速に拡大する潜在力を秘めているということだと思います。
NFT関連国内銘柄6選
①CAICA DIGITAL(2315)
(出典:YAHOOファイナンス株価チャート)
銀行や保険、暗号資産取引所など金融向け柱のSI企業です。子会社のカイカ証券が暗号資産CFD取引サービスを開始。2021年10月19日にNFTの発行、流通が可能な NFT プラットフォームの拡販について、株式会社 GAZIRUとアライアンスを締結したことを発表しています。
②Shinwa Wise Holdings(2437)
(出典:YAHOOファイナンス株価チャート)
美術品の公開オークションの企画・運営の最大手です。2021年6月2日にECサイト「Shinwa NFT」上でNFTアートの生成・販売事業が開始されました。10月28日にはNFTアート14点を扱った日本発のNFTオークションを開催し、活況な競りで落札価格合計が1,879万円となったようです。
③グリー(3632)
(出典:YAHOOファイナンス株価チャート)
携帯ゲームSNS「GREE」運営から、スマホゲームが主軸になってきた企業です。8月6日にインターネット仮想空間メタバースへの参入を発表し、今後2~3年かけて100億円規模の事業投資を行うとの発表がありました。海外ユーザーは全体の85%にものぼり、世界で数億人ユーザー獲得を目指しています。
④gumi(3903)
(出典:YAHOOファイナンス株価チャート)
ソーシャルゲームからスマホアプリへシフトし、スクウェア・エニックス(9684)のスマホゲーム、ファイナルファンタジーシリーズの共同開発などを行っているゲームメーカーです。ここ、数年NFT関連企業に積極投資を行っており、ブロックチェーン技術領域でのゲーム開発専業会社として世界No.1を記録したブロックチェーンゲーム『My Crypto Heroes』を運営するdouble jump.tokyo株式会社やブロックチェーンを開発している海外企業へも幅広く投資を行っています。NFT事業を積極的に展開していますのでNFT銘柄としておさえておきたい銘柄の1社でしょう。
⑤メルカリ(4385)
(出典:YAHOOファイナンス株価チャート)
フリマアプリ国内首位の企業です。2021年4月に暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行う新会社「メルコイン」を設立しています。暗号資産事業に取り組むことで、「メルカリ」における売上の仮想通貨での決済や2次流通の「偽物」の判定にも繋がりますので、NFT事業は同社にとって「必然」と言えるかもしれません。
⑥マネックスグループ(8698)
(出典:YAHOOファイナンス株価チャート)
仮想通貨取引所「コインチェック」の運営を行う子会社を持つネット証券大手企業です。同社が国内でいち早く始めたNFTマーケットプレイス事業「Coincheck NFT(β版」では、人気トレーディングカードゲーム「Crypto Spells」やブロックチェーンゲーム「TheSandbox」、現実のサッカーの試合の戦績がゲームのスコアに反映される新感覚のブロックチェーンゲーム「Sorare」などが取り扱いされており、NFT事業が今後はグループ全体を牽引していくことが予想されます。
⑦スクウェア・エニックス(9684)
(出典:YAHOOファイナンス株価チャート)
エニックスとスクウェアが合併して出来た、「ドラクエ」「FF」シリーズなどヒット作を多数抱える日本を代表するゲームメーカーです。
11月5日に公開した第2四半期決算説明会資料で、NFTやブロックチェーンゲームへの本格参入を検討することを発表しており、NFTと同社のアセットとの親和性も高く、大きな期待が寄せられると思います。
以上となりますが、いかがでしたでしょうか。
NFT市場は、現時点では国内よりも海外で大きな盛り上がりを見せていますが、近いうちに日本にも大きな波がやってくると思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。